“名手”市原弘大の即効レッスン ⑭ドライバー飛ばしのテクニック
適切なスピン量でボールを打つためには、フェース面の角度をできるだけ変えずに打ちましょう。例えるなら、テニスのバックハンドです。この場合、ラケットの面を上に向けてしまうと、ボールは高く上がってしまいます。フェース面を立てることによって、ボールに与えるバックスピンの量を抑えます。
ドライバーショットも同じです。フェース面を上に向けた状態でインパクトを迎えると、高く上がってキャリーを稼ぐことはできません。できるだけ、フェース面を上に向けないように心がけましょう。
また、インパクトでフェースが開いても、ボールは目標の右サイドへ打ち出されるので、飛距離ロスにつながります。フェース面が目標の右を向かないようにすることも大切です。
それでは、どうすればフェース面を目標に向けた状態でインパクトを迎えられるのでしょうか。
実は、バックスイングがポイントになります。アベレージゴルファーの場合、フェース面を目標に向けようとすると、手だけでクラブを操作しがちです。この時、バックスイングで上体はほぼ捻転できていないと考えましょう。体を回しているつもりでも、十分な捻転になっていません。その状態からダウンスイングを行うと、体の開きが早くなり、フェースが開いたままインパクトを迎えます。
まずは、胸が目標の反対を向くまでしっかりと上体を捻転させます。
①胸が目標の反対を向くまでしっかりと上体を捻転する 【スポニチ】
②上体を十分捻転したことで、クラブを下ろすスペースが生まれる 【スポニチ】
上体の捻転が浅いと、クラブを下ろすスペースがなくなり、アウトサイドからクラブを下ろすしかなくなってしまいます。しかも、体の開きが早くなってスイング軌道がアウトサイドインになり、ボールにスライス回転がかかります。
ダウンスイングからインパクトにかけて、体が極端に開かなければ、本来のロフトよりも少し立った状態でボールを捉えられます。
③体が極端に開かなければ、本来のロフトよりも少し立った状態でインパクトを迎える 【スポニチ】
さらに、インパクト後はすぐに両手を高い位置に上げようとせず、クラブヘッドを目標に向かって出すようなイメージで振り抜きましょう。この打ち方をマスターできれば、まさに理想的な打球角度でボールが打ち出される確率が高まるのです。
(取材協力=カレドニアン・ゴルフクラブ)
◇市原 弘大(いちはら・こうだい)1982年(昭57)5月29日生まれ、東京都出身の42歳。3歳からゴルフを始め、埼玉平成高時代には日本ジュニア優勝。01年にプロ転向し18年ツアー選手権森ビル杯でツアー初優勝。同年ダンロップ・フェニックスで2勝目を挙げている。1メートル71、78キロ。
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