早大野球部 4時間半の大熱戦は延長12回引き分け 勝ち点を懸け明日の3回戦へ/明大2回戦
【早稲田スポーツ新聞会】記事 太田さくら、写真 富澤奈央
1回戦で接戦をものにし、明大に先勝した早大。今日は今季4つ目の勝ち点を懸けて2回戦に臨んだ。先発の宮城誇南(スポ2=埼玉・浦和学院)は走者を出しながらも粘り、6回を投げて無失点。打線は6回に印出太一主将(スポ4=愛知・中京大中京)の適時二塁打で先制すると、この回さらに2点を加えて3点のリードを奪う。しかし7回に本塁打と適時打で追いつかれると、その後は互いに窮地をしのぐ展開に。延長に突入した後も両校譲らず、4時間半に及ぶ熱戦は規定により延長12回引き分けとなった。
試合は手がかじかむ寒さの中で始まった。初回、先発のマウンドに上がった宮城は先頭打者を打ち取るも、2番・飯森太慈(4年)に左中間を破る三塁打を浴びる。いきなり得点圏で明大のクリーンアップを迎えたが、宗山塁(4年)、杉崎成(4年)を続けて三振に取り、得点を許さなかった。その後は走者を背負いながらも、冷静に後続を断つ投球で6回を投げ切り4安打無失点。春季明大2回戦で負け投手になった雪辱を果たすような投球であった。
先発の宮城 【早稲田スポーツ新聞会】
先制の適時打を放った印出主将 【早稲田スポーツ新聞会】
8、9回は両校無得点に終わり、ナイターの灯りも点く中、試合は延長戦に突入した。10回、マウンドには9回から回をまたいだ田和廉(社3=東京・早実)が上がった。先頭の飯森は打ち取った当たりも、打球が遊撃、左翼、中堅の間に落ちて転がり、その間に打者走者が2塁に進んだ。次打者の宗山を申告敬遠で歩かせ、4番・杉崎との勝負。2球目に特大のファウルを浴びながらも最後は三球三振に仕留めると、続く小島大河(3年)の当たりは中堅手の正面に飛んだ。これで2死としたが、次打者の内角を攻めたボールが死球となり満塁に。ここで打撃好調の榊原七斗(2年)を迎えたが、三邪飛に打ち取りサヨナラのピンチを脱出。スタンドからは大歓声が起こり、ベンチからも選手が飛び出してナインを迎えた。
9、10回を無失点に抑えた田和 【早稲田スポーツ新聞会】
11回の守備からは安田虎汰郎(スポ1=東京・日大三)がマウンドに上がった。打者3人を三振、三ゴロ、一ゴロにテンポよく打ち取る投球を見せ、勝負はついに最終回へ突入する。迎えた最後の攻撃、先頭の4番・印出主将は中飛に倒れるも、前田が9球目に四球で出塁。ここで早大ベンチは代走・渋谷泰生(スポ3=静岡)を投入する。走者を出しながらも小澤の二ゴロ封殺の後、石郷岡は空振り三振に倒れた。その裏も安田が続投し、ピシャリと3人で抑えゲームセット。4時間35分の熱闘は両者譲らず引き分けとなり、勝ち点の行方は明日の3回戦以降にもつれることとなった。
11、12回を無失点に抑えた安田 【早稲田スポーツ新聞会】
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コメント
ーー今日の試合を振り返って
苦しい展開でしたが、よく粘ったと思います。
ーー自身の適時打を振り返って
明治の大川投手(4年)は真っ直ぐがいいピッチャーなので、そこに合わせていきながら、変化球にも対応することを意識していました。翼(吉納翼副将、スポ4=愛知・東邦)が二塁まで行ってくれたので、なんとか1本出して終盤戦を有利に進めたいと思っていた中で、まっすぐをしっかり打てたのでよかったと思います。
ーー5人の投手をリードしたが、どのようなことを考えたか
相手の攻撃が後だったので、1点取られると試合が終わってしまう場面が何度もありましたが、ピッチャーが自分の投球を貫き、要求通りに投げてくれたので、バッテリー間の意思疎通がしっかりとできた結果抑えられたので良かったと思います。
ーー明大3回戦への意気込み
1勝1分で早稲田が有利な展開になるので、勝ち点を取って最高の形で早慶戦を迎えられるよう、明日もタフに戦いたいと思います。
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