酒井宏樹「ロッベンやリベリーとの対戦が楽しみ」=ハノーファー96移籍会見

鈴木潤

柏からハノーファーへの移籍が決まり、会見に臨んだ酒井 【鈴木潤】

 J1の柏レイソルからドイツ・ブンデスリーガのハノーファー96に移籍する酒井宏樹が20日に会見を行い、新クラブでの意気込みを語った。会見で酒井は、ハノーファーに移籍する決め手について「一番最初からオファーを出してくれ、(海外でプレーすることの)不安を取り除いてくれた」と説明。また、対戦したい相手に関しては、バイエルンのアリエン・ロッベンと、フランク・リベリーを挙げ、「そういったアタッカー陣に自分がどれだけやれるのかは楽しみ」と話した。

 2009年にトップチームに昇格した酒井は昨シーズン、右サイドバックのレギュラーに定着。得意の高速クロスで柏のJ1初優勝の原動力となり、Jリーグベストヤングプレーヤー賞にも輝いている。

不安を取り除いてくれたのがハノーファーだった

小見幸隆(柏・強化本部統括ダイレクター) 今日は暑い中、お忙しい中ありがとうございます。今回、酒井がハノーファー移籍ということで、クラブとしては戦力ダウンで痛いんですが、修行に出掛けるとかそういうレベルではなく、そうだとしても売り込んだわけでもなく、世界の目からオファーがかかったということで喜ばないといけないと思っています。現状、Jリーグのプレーヤーが数多くヨーロッパに出ていますが、その中でも複数のクラブから酒井という完ぺきな名指しでオファーが来たので応援して出してあげたいと思います。皆さん、いろいろ話はあるでしょうが、きちんとした移籍金で、きちんとした移籍ができるという意味では、うちに12歳からいた酒井にとっても、うちのクラブにとっても非常に意義のあることだと思っています。もうわたしも応援しようという気持ちに切り替わっていますので、皆さんもよろしくお願いします。

酒井 こんにちは。暑い中、自分のために集まっていただきありがとうございました。まず移籍にあたって、快く許可をして話を進めてくれたチーム、監督、去年からオファーがあった中で一緒に悩んでくれた代理人、相談に乗ってくれた選手、そういう人たちのおかげでこの移籍が成立したと思っているので感謝しています。これから自分ができることは新しいチームで活躍して、レイソルから旅立っていった選手として活躍することが恩返しだと思っているので、より一層活躍して良い選手になっていきたいと思います。ありがとうございました。

――海外移籍を意識し始めたのはいつころか。複数の話があったということだが、その中でハノーファーを選んだ理由は?

酒井 ユースの時から海外のビデオは見ていましたし、そういう声がかかれば行きたいという気持ちはあったので、いつからというよりはずっと前からです。複数の中からハノーファーを選択した大きな要因、決め手は一番最初からオファーを出してくれていて、最後の最後の交渉の場までいてくれたことです。期待も大きいんですけど、少なからず不安はあるので、そこを取り除いてくれたのがハノーファーでした。

――期待と不安があると言っていたが、どういう部分で勝負したいか?

酒井 まず(ドイツに)行って、ポジション争いの競争が始まりますし、オリンピックに選ばれれば合流が遅れるわけですから、遅れたぶん一層頑張らないといけない。まず試合に出てどういうプレーをするかという以前に、試合に出る大変さを知っています。そこに尽きると思います。ポジション争いに勝ってから考えたいと思います。

ビッグクラブと戦いたい

――海外移籍するにあたって、すでに日本人の選手が海外にたくさん行っている。大津祐樹選手をはじめ、いろいろなアドバイスがあったのではないと思うが、何か参考になったアドバイスや、移籍するためにプラスになった意見はあったのか?

酒井 代表合宿とかでそういう話は出ますけど、アドバイスはもらっていないです。どのような観客だとかは自分で調べて分かっていたので、特に頭に残ったアドバイスはありません(笑)。

――長い契約期間(4年)を提示されたことについて小見ダイレクターはどのように感じたか。ハノーファーからの契約内容について酒井選手はどのように感じたか

小見ダイレクター 期間に関しては特に長いとも短いとも思わない期間だと思います。それは先方からの誠意でもあるだろうし、酒井の年齢からすれば普通じゃないかと思います。

酒井 条件に関してはもっと良いチームもありましたけど、そういうのではなく、何年も監督が変わっていないですし、順位も波がない。常にヨーロッパリーグに出場できる中で、自分のファーストクラブとしては素晴らしいんじゃないかなと思いました。

――対戦してみたい選手は

酒井 とりあえずビッグクラブと戦いたいですし、その場に自分がいることを想像するだけですごく楽しくなってくるので、やっぱり(アリエン・)ロッベンだったり、(フランク・)リベリーだったり、そういったアタッカー陣に自分がどれだけやれるのかは楽しみです。まずは抜かれて、そこから対応していきたいと思います(笑)。

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著者プロフィール

1972年生まれ、千葉県出身。会社員を経て02年にフリーランスへ転身。03年から柏レイソルの取材を始め、現在はクラブ公式の刊行物を執筆する傍ら、各サッカー媒体にも寄稿中。また、14年から自身の責任編集によるウェブマガジン『柏フットボールジャーナル』を立ち上げ、日々の取材で得た情報を発信している。

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