TAJIRIが語る9・8『SMASH.21』完全ガイド!

(C)スマッシュ

準決勝で対戦するTAJIRIとAKIRA。“SMASH頂上決戦”まで待ったなし! 【(C)スマッシュ】

 9・8『SMASH.21』(後楽園ホール)がいよいよ目前に迫ってきた。今大会は、キャリア35年の天龍源一郎が生涯初の第1試合出場、“女子プロレス界NO.1アイドルレスラー”栗原あゆみ初参戦、スターバックvs.VENENOの“神対決”、TAJIRIvs.AKIRAが初の一騎打ちなど注目カードが目白押し!
 そして、今年6月に開幕した初代SMASHディーバ王座決定トーナメントがついにファイナル! 華名、セリーナ、この二人が初代女王の座をかけて激突する。そこで、SMASHのプロデューサーを務めるTAJIRIに『SMASH.21』各試合の見どころを語ってもらった。

ボクは信頼できるAKIRAさんとなら、安心してケンカができる

[メーンイベント 初代SMASH王座決定トーナメント準決勝]
TAJIRIvs.AKIRA


 ボクにとってのAKIRAさんは、電話で私生活についての相談をさせてもらったりとか、そのぐらい信頼できる方なんですよ。逆にAKIRAさんもボクのことを信頼してくれていると思うんですよね。

 そういった関係を持った者同士が闘うと、いつもは息があがってしまうところで平気だったりとか、試合がどんどん激しくなっていくのに楽しかったりとか、お互いに気持ちが解放されてスイングするんですよね。ボクのなかでAKIRAさんとの試合は、そんな感じになると既に想像できているんですよ。

 このまえもお酒の席でAKIRAさんと一緒になって、締めになったとき、なんとなくボクがAKIRAさんの胸を正拳突きでぶっ叩いたんですよね。そうしたら、AKIRAさんも思いっきり叩き返してきたんですよ。でも、それが俺たちにとってはいい感じなんです。

 それと、先日、道場で珍しくAKIRAさんとスパーリングをする機会があったんですけど、最後はお互いの汗で滑って腕を取れないくらいまでやり合ってですね。そのときに感じたのは、AKIRAさんはデカイなと。実際に感じるサイズ以上の大きさというか、今までAKIRAさんが経験してきたものすべてがまとわり付いているような印象を受けましたね。スパーをやっていて、「これはかなり手強いな」と実感しましたよ。

 AKIRAさんはこの試合にすべてをかけて挑むと言ってたじゃないですか。それこそ、ボクとの試合で燃え尽きるみたいな。だからこそボクはAKIRAさんに勝ちたいんですよ。ここでAKIRAさんが勝ったら、AKIRAさんの中でプロレス人生が完結しちゃうような、それぐらいの覚悟をAKIRAさんは持ってますよね。逆に、ボクはそういった感傷的なものはなくて、ひさしぶりに感じるウキウキした気持ちがあるんですよ。

 このまえ、ECW時代のVTRを夜中にずっと観てたんですけど、そのときのボクは躊躇なく相手の顔面とかを蹴りまくっているんですよ。ECWでクレイジーとやり合ってた頃のボクは、とにかくストッパーが外れたような試合ばかりやってたんですよね。そのVTRを観ていたときに、AKIRAさんとなら同じような気持ちで闘えるんじゃないかって思ったんですよ。信頼している相手に自分のすべてをさらけ出したいというか。さっきの話と矛盾しちゃうんですけど、結果はどうでもいいんですよ。安心してケンカができるというか、そんな気持ちですね、今は。AKIRAさんも一緒だと思いますよ。

 AKIRAさんは、いわゆる“昭和プロレス”を経験している方じゃないですか。これはもうボクなんかがどうやっても出せない物を持っているっていうことなんですよね。さっきのデカさの話に戻っちゃうんですけど。だから、前回の石川(晋也)くんとの試合展開でやってたら、ボクはAKIRAさんには絶対に勝てないでしょう。ボクが世界を渡って身につけてきたものを総動員してなんとかするしかない、そのぐらいの手強さを感じます。とにかくAKIRAさんとの試合が今から楽しみで仕方がないんですよ。

神対決で観客はどっちの世界に引き込まれてしまうのか!?

[セミファイナル 初代SMASH王座決定トーナメント準決勝]
スターバックvs.VENENO


“神対決”ということで注目を集めている試合ですが、このまえ二人が対峙したときの観客の反応を見ると、「どっちにも負けて欲しくない」っていう感じでしたよね。みんながそれぞれに感情移入しているというか。外国人対決でこういうシチュエーションになるっていうのは珍しいケースなんじゃないかな。

 VENENOはとにかく多くの引き出しを持ってますよ。前回『SMASH.21』の大原戦で、いきなりトペ・レベルサをやってましたけど、何をやってくるのかわからない不気味さがありますよ。スターバック戦でもまた新たなる一面が観られるかもしれませんね。あと、VENENOが相手の技を受けているとき、本当に効いているのかどうかわからないじゃないですか。ああいった底が知れない強さを持った選手というのは、闘う側からすれば凄く厄介ですよ。

 対するスターバックは、天龍さんに勝ったことで強さが確固たるものになったというか、存在感がさらに増したんじゃないかな。本人も凄く大きな自信を得たと思いますし。VENENOとはまた違った強さを闘いの中で証明してますよ。

 ハッキリ言ってしまえば、どっちも見た感じは胡散臭いじゃないですか(笑)。でも、どちらもかなりの実力者であると。今回初めてSMASHを観に来てくださる方もいると思うんですけど、そういった方々にSMASHの団体カラーを紹介できる試合なんじゃないかなと。はたして、どっちの世界に観客が引き込まれてしまうのか、想像するだけでワクワクしますね(ニヤリ)。

1/3ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント