駿太、現タイ王者を捕らえきれず惜敗=ビッグバン

t.SAKUMA

距離を詰めようとする駿太(左)だが、シリモンコンの足技で中へ入れない 【t.SAKUMA】

 谷山ジムが主催する「ビッグバン・統一への道 其の六」が21日、東京・ディファ有明で開催された。ダブルメーンイベントの第2試合では、これまで現役のムエタイ王者と対戦し、1勝1敗の戦績を残している駿太が、今回、ラジャダムナン・スーパーバンタム級王者・シリモンコン・PKステレオと激突した。

■最終5Rにあわやの場面も作り出すも…

 勝ち越しで実力を完全証明したい駿太だったが、シリモンコンに翻ろうされてペースをつかめず。距離を詰めようとしても、シリモンコンは左右のミドルを蹴りこんで主導権を渡さず、前蹴り、組み付いてのヒザ蹴りとポイントを積み重ねていく。駿太もパンチをヒットさせる場面もあったが、連打には繋がらないもどかしい展開が続いた。
 中盤も蹴り足を捕まれ押し倒されてしまうなど、試合のペースを支配された駿太だが、最終5R、一気に距離を詰めてパンチをまとめると、シリモンコンの顔面に数発がクリーンヒット。あわやの場面も作り出したものの、時すでに遅し。シリモンコンが判定3−0で逃げ切った。
 試合後、駿太は「相手が4Rくらいから疲れているのはわかった。もう少しいけばよかった」と唇をかんでいた。

新星・秋元にタイ・大物プロモータも絶賛

秋本(右)の試合を見たタイの大物プロモーター・アンモー氏(左)は「スーパースターになれる逸材」と大絶賛 【t.SAKUMA】

 今大会、最も強さを見せつけたのが日本キック界の新星・秋元皓貴。昨年度K−1甲子園準優勝者でもある秋元は、先月の真樹ジムAICHI主催興行でムエタイ界のスーパースター、ピンサヤーム・ソーアムヌアイシリチョークをKO葬にするなど、デビュー以来12連勝の快進撃を続けている。
 この日も元・NJKFフライ級2位の増倉敦士を相手に圧倒的な強さを見せつけた秋元は3R開始直後に左ヒザ蹴りを炸裂。連勝を13に伸ばすKO勝利を収めた。
 この日、会場に訪れていたタイの大物プロモーター・アンモー氏も秋元を大絶賛。「ビックリしたよ。ムエタイの技はシリモンコン以上に豊富だね」と評価し、「彼はスーパースターになれる逸材。タイでもトップ選手になれる」と太鼓判を押した。

紀左衛門、勝利も不完全燃焼

「パンチを狙っていた」という紀左衛門(右)だが、有効打は少なく辛勝 【t.SAKUMA】

 セミファイナルには髪を短く刈り込んだ夏仕様の才賀紀左衛門がビッグバンに初参戦。RISEの新人王トーナメントRISING ROOKIES CUPで優勝経験のある大沢文也と激突した。過去の実績からは紀左衛門有利と見られていたが、いざ試合が始まると、大沢の変則気味のパンチに紀左衛門が戸惑うシーンが続出。紀左衛門も強烈な左ミドルで打開を図り、「パンチでKOをしたかった」と頻繁にボディーブローを繰り出したが、最後まで大沢の前進に距離を合わせられずに3Rが終了。ともに有効打は少なかったものの、紀佐衛門が2−0の判定で辛勝した。

KENJI、三度のダウンを奪って圧勝

KENJI(右)がパンチと蹴りで3度のダウンを奪ってKO勝利。圧倒的な強さを見せつけた 【t.SAKUMA】

 久保裕太の実弟であるKENJIがMA日本バンタム級4位の松本圭一太と対戦。2R、KENJIは左フック、左右のフックで2度のダウンを奪うと、最後は松本のローに左ハイキックを合わせて三度目のダウンを奪取。圧倒的な強さをみせつけた。

城戸の谷川EPモノマネに秋の気配

エキシビジョン後にモノマネを披露した城戸だったが… 【t.SAKUMA】

 ともにK−1MAX日本王者の肩書きを持つ城戸康裕と久保優太がエキシビジョンで登場。両者ともに7割程度の力で2分2Rを戦った。試合後、久保が客席へTシャツを投げ込むファンサービスを行うと、城戸は「小比類巻太信に試合のオファーを出す谷川(貞治)プロデューサー」というモノマネを披露して対抗。ここまで激戦の連続で温まっていた会場だが、城戸のモノマネによって秋の訪れを感じさせる肌寒い空気に包まれた。

谷山ジム主催興行「ビッグバン・統一への道 其の六」

8月21日(日)東京・ディファ有明

<第16試合 メインイベント(2) 58kg契約(ヒジ有り) 3分5R>
●駿太(谷山ジム/WMAF世界フェザー級王者)
(5R判定0−3 48−49、47−49、48−49)
○シリモンコン・PKステレオ(タイ/ラジャダムナン・スーパーバンタム級王者)

<第15試合 メインイベント(1) 63kg契約 3分3R>
○才賀紀左衛門(MAD MAX GYM/K−1 WORLD MAX 63kg Japanトーナメント’10 3位・Krush 63kg級2位)
(3R判定2−0 ※29−29、29−28、29−28)
●大沢文也(TANG TANG FIGHT CLUB/’09 RISING ROOKIES CUP 60kg級優勝)

<第14試合 エキシビジョンマッチ 3分3R>
─城戸康裕(谷山ジム/K−1 WORLD MAX 70kg Japanトーナメント’08王者)
(勝敗なし)
─久保優太(DC LAB.GYM/K−1 WORLD MAX 63kg Japanトーナメント’11王者)

<第13試合 セミファイナル 63kg契約 3分3R>
○谷山俊樹(谷山ジム/ISKAインターコンチネンタル63kg級王者)
(1R3分42秒 KO※右ハイキック)
●佐々木郁矢(INSANITY)

<第12試合 55kg契約 3分3R>
○KENJI(DC LAB.GYM/元NJKFフライ級王者)
(2R2分59秒 TKO※3ダウン:左ハイキック)
●松本圭一太(相模原ジム/MA日本バンタム級3位)

<第11試合 59kg契約 3分3R>
○秋元皓貴(真樹ジム愛知/K−1甲子園’10 準優勝)
(3R0分18秒 KO※左ヒザ蹴り)
●増倉敦士(TRY−EX GYM)

<第10試合 スーパーライト級 3分3R>
●中村広輝(赤雲會/元全沖縄ライト級王者)
(3R判定0−3 29−30、27−30、29−30)
○巨輝(TARGET/RISEライト級4位・元NKBフェザー級&ライト級王者)

<第9試合 72kg契約 3分3R>
○川端健司(チームドラゴン/J−NETWORKスーパーウェルター級4位)
(3R判定3−0 30−28、30−28、30−28)
●亮次(エイワスポーツジム)

<第8試合 オヤジファイト 2分2R>
○MASA(絆 with ドラゴンテイル)
(1R1分15秒 KO※右ストレート)
●TOSHIKI(新宿レフティージム)

<第7試合 スーパーライト級 3分3R>
○YUTA(谷山ジム)
(3R判定3−0 30−28、30−28、30−28)
●須藤稔也(阿門会)

<第6試合 70kg契約 3分3R>
●TAKUTO(八木橋道場)
(3R判定0−3 28−30、28−30、28−30)
○光成N720(エイワスポーツジム)

<第5試合 67kg契約 3分3R>
○允明(土浦ジム)
(3R判定3−0 30−29、30−29、30−29)
●スカイツリー岸菜(八景ジム)

<第4試合 55kg契約 3分3R>
○下川雄生(ドラゴンテイルジム)
(3R判定3−0 29−27、29−28、30−28)
●貴章(G−winds)

<第3試合 スーパーバンタム級 3分3R>
○和也(ドラゴンテイルジム)
(3R判定3−0 30−28、30−27、30−28)
●清野英人(U.W.F.スネークピットジャパン)

<第2試合 60kg契約 3分3R>
○将大(MAD MAX GYM)
(3R判定3−0 30−27、29−27、30−26)
●田中較規(BRAVE)

<第1試合 フェザー級 3分3R>
●亀岡悠太(ZEUS)
(3R1分29秒 KO※左インローキック)
○渡辺優太(チームN720)
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