それぞれの個性、それぞれの輝き方。約1年ぶりの先発で獲得したPOTM
試合前から強く吹き始めた風は、ラインアウトスローやゴールキックなどに影響があったこともあって、10対8とロースコアで折り返したが、粘り強く戦っていたRH大阪が終盤に得点を重ね、25対8で勝利。ボーナスポイントも獲得し、首位をキープした。
この試合では、RH大阪に今季初めて先発出場した選手もいた。プレーヤー・オブ・ザ・マッチ(以下、POTM)を獲得した射場大輔も、その一人だ。
主にセンターでの出場を重ねているが、2シーズン前にはスタンドオフとしてもプレー。昨季はバイスキャプテンを務め、今季は伊藤宏明アシスタントコーチが指導を担当するキッキングに関する戦術を分析・レビューするグループのリーダーを務めている。
今季もリザーブではすでに3試合に出場していたが、昨季の第7節から先発での出場は約1年もの間なく、「やっぱりスタートで出場したいという気持ちは昨シーズンからずっとあった」という。長らくなかった「せっかくもらったチャンス」だ。当然この試合では自分の良さを「アピールしたいと考えていた」。
試合に向けて松川功ヘッドコーチとも話し、「自分の強みはフィジカルのところだと思うので、ボールキャリーでは激しく行くこと、ワークレートを高くすること、内側と外側をコネクトすることを意識して」試合に臨んだ。また、この試合で射場が務めたセンターの12番は、今季これまではパエア ミフィポセチが務めている。射場に比べれば体が大きく、ボールキャリーには相手を押し除けて前に進めるパワーがある。
一方、射場がボールキャリーする際は、ステップを踏んで相手の位置をずらして前に進むことができる。その部分についても、「少しでもゲインを取れるよう意識していた」という。意識してプレーしていたことに加え、前半には逆転となるトライを挙げてPOTMも獲得し、結果も残した。
それでもまだ、射場は試合後に「まだまだ課題もあるので、修正できるよう取り組んでいきたい」と、さらなる成長への意欲を見せていた。
リーグ戦は、次の試合を終えればようやく折り返し地点となる。まだまだ先は長い。今季まだ試合に出場していないメンバーも含め、チーム内でポジションを争う選手たちには、それぞれの個性がある。選手それぞれがその個性を磨き上げて成長していくことが、チームをより強固なものへと成長させてゆく。
(前田カオリ)
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