真田聖也インタビュー「プロレス界のトップになりたい」=全日本

全日本プロレス

『チャンピオン・カーニバル』で一つ壁を超えた

鈴木みのるを倒しチャンピオン・カーニバル決勝へ 【t.SAKUMA】

──まあ、そういう注目と期待を集めている中での三冠戦となるんですけど、先シリーズは連日メインで諏訪魔さんと激闘を繰り広げていました。かなりムキになって突っかかる場面もありましたけど、やはりあれは三冠の挑戦を見据えていた部分があったからなんですか?

 それもありますけど、とりあえず全日本の選手だけでもあれだけ激しい試合ができるっていうことを見せたかったんですよね。しかも、毎日30分近くやりましたからね。ああいう試合をシリーズをとおしてやり遂げられたことで自信がつきましたよね。

──なるほど

 あと、諏訪魔さんから直接フォールを奪ったわけじゃないですけど、何度か自分で勝つことができましたからね。一歩先に進めたんじゃないかと思うんですよ。

──三冠戦に挑戦してもいいという感覚がつかめたというか

 そうです。でも、まだつかみきっているわけじゃないんですよ。それがいいというか。つかみきっちゃうと目指すモノがなくなっちゃいますからね。

──なるほど。ところで、諏訪魔さんとは新世代軍で一緒に闘っていましたけど、どういう印象をお持ちなんですか?

 凄く真面目な方ですよね。ボクと正反対じゃないですかね? プロレスのスタイルは正反対ですよ。諏訪魔さんは豪快でパワーがあって、荒々しいし。

──真田さんがデビューして1年ぐらいの時に、諏訪魔さんは初めて三冠チャンピオンになったじゃないですか? 短いキャリアであっという間にトップにのし上がる様を間近で観ていて、当時はどう思われていたんですか?

 やっぱり凄いなと思いましたよね。自分ではあのキャリアで三冠チャンピオンになるのは無理だと思ったんですよ。まあ、キャリアでは3年ぐらいしか離れてないですけど、諏訪魔さんは年齢は随分と上ですからね。しかも、実績を作ってきて全日本に入っているじゃないですか? ボクはしょっぱい状態で入っていますから、スタート地点からして違うんでしょうけど、それにしても凄いな、と。いまでもそう思いますね。

──2008年の6・10『武藤祭』後楽園大会で一騎打ちをされたのを覚えています?

 ああ、はい。ボクとBUSHI(当時T28)と征矢を相手に、諏訪魔さんが三人がけをやった試合ですよね。その前に地方でも何回かシングルはやっていたんですけど、あの時の試合は強く印象に残っていますね。諏訪魔さんは三冠王者になりたてでしたけど、3人とも余裕で負けましたからね。「強いな」と思いましたよ。

──あの頃感じた諏訪魔さんとの力の差は現在ではどうですか?

 いや、縮まっていると思いますよ。縮まっていなきゃダメだと思うし。あの頃のボクは全然力がありませんでしたから、縮まっていて当然なんですよ。ただ、ある程度、上までいくと伸びづらくなるというのはありますよね。

──成長するうえでの壁みたいなモノがあるわけですか?

 そうですね。例えば、ベンチプレスも90kgまではすぐに上がるようになるんですけど、そこからなかなか上がらなくなるんですよ。壁があるんですね。でも、その壁を超えると、一気に120kgまでいけますから。

──では、いまの真田さんはその壁を超えた状態だということですか?

 そう思いますね。『チャンピオン・カーニバル』を経験したことで、一つ超えることができたと思っています。

諏訪魔に勝って全日本を引っ張っていきたい

6.19両国で三冠王座を防衛した諏訪魔に挑戦を直訴した真田 【t.SAKUMA】

──なるほど。両国大会での三冠戦はご覧になられましたか?

 はい。

──一度永田裕志と闘ったことのある真田さんから見て、諏訪魔さんの闘いぶりというのはいかがだったんでしょうか?

 やっぱり強かったッスね。それに全日本のベルトを守るという気迫が凄かったですね。新日本プロレスには絶対に負けないという。それが感じられましたね。

──今回は自信があるからこそ挑戦を表明されたと会見でもおっしゃっていましたけど、実際に諏訪魔さんに勝てる手応えはつかめているんですか?

 そうッスね。地方でもずっと闘ってきましたから、手応えは感じられているし、自信がありますね。『チャンピオン・カーニバル』で準優勝して、アジアタッグを獲り返したっていう事実が、自分にもの凄く自信を与えてくれています。こういう自信がある時こそ、何かに挑戦する時だと思うんですよ。一番自分の身になる時期だと思うんで、勝って波に乗りたいですね。

──ご自身でも勢いがあるということは実感していますか?

 はい。これでチャンピオンになればもっと勢いに乗れるんじゃないですか? 確かにプレッシャーもあるんですけど、それを乗り越えた時は自分自身がさらに強くなれますから。去年、初めてのタイトルマッチとなった8月の両国大会でアジアタッグを獲った時も、やっぱり自分に自信を与えてくれたし、強くなったと実感できたんですよ。この間の『チャンピオン・カーニバル』でも1日に2試合っていういままでやったことがないことを経験できて、一皮剥けた気がしましたからね。だから、今回の三冠戦も試練だと思って挑みますよ。それで勢いに乗って、全日本を引っ張っていきたいですね。

──わかりました。では、最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします

 ボクはプロレス界のトップになりたいという気持ちがあるんですけど、歴史のある三冠のベルトを獲ったらそのチャンスが出てくると思うので、応援よろしくお願いします!

全日本プロレス「2011 SUMMER ACTION SERIES」最終戦

7月31日(日)愛知・愛知県体育館  開始16:00

<三冠ヘビー級選手権試合 60分1本勝負>
[王者]諏訪魔
[挑戦者]真田聖也
※第43代王者の諏訪魔は5度目の防衛戦

<世界ジュニア・ヘビー級選手権試合 60分1本勝負>
[王者]KAI
[挑戦者]稔
※第30代王者のKAIは初防衛戦

<世界タッグ選手権試合 60分1本勝負
[王者]グレート・ムタ、KENSO
太陽ケア、大森隆男
※第59代王者組のグレート・ムタ&KENSOは初防衛戦

<タッグマッチ>
船木誠勝、大和ヒロシ
鈴木みのる、MAZADA

<タッグマッチ>
曙 浜 亮太
ジョー・ドーリング、レネ・デュプリ

<タッグマッチ>
カズ・ハヤシ、近藤 修司
征矢 学、BUSHI

<シングルマッチ>
中之上靖文
曹駿

2/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント