自己最多7本のシュートを放った岡崎、評価高まる=ブンデスリーガ第30節 日本人選手の通信簿

ミムラユウスケ

誕生日を祝うゴールは決められず

自己最多、チーム最多7本のシュートを放った岡崎(左)。初ゴールはまたもお預けとなったが、評価は高まっている 【写真は共同】

 ホームで7連勝中のケルンは16日、残留争いを続けるシュツットガルトを迎えた。ケルンの槙野智章はベンチ入りしたが出番なし。シュツットガルトの岡崎慎司は左MFとして先発フル出場を果たした。

 前半は両チームのプレッシャーがしっかり掛かっていたこともあって、お互いにうまく攻撃を組み立てられず、0−0のままハーフタイムを迎えた。試合が動いたのは51分、シュツットガルトがカウンターからトレシュのミドルシュートで先制すると、そこからの12分間で2点を追加。ホームで好調のケルンの反撃を1点に抑え、シュツットガルトが3−1で勝利を収めた。

 岡崎はチーム最多、移籍してからの自己最多(1試合につき)となる7本のシュートを放ったが、自らの誕生日(4月16日)を祝うゴールは決められなかった。ただ、最近の試合ではファーストタッチに気を使っているという岡崎は、相手のチェックをうまくかわしてシュートへ持ち込む場面が多く見られた。

「チームとして自分を見てくれている」

<岡崎コメント>

――前節は残留争いのライバル(カイザースラウテルン)にホームで痛恨の黒星(2−4)を喫しただけに、この試合の持つ意味は大きかったのでは?

 先週は完全に勝てたと思った試合なのに、いきなりあそこで大逆転されたので。本当に信じられなかったけど、相手のスーパーシュートが入って、CKでやられたというのはなんかどうしようもなかったので……。個人的には気落ちはしなかったんですけど、チームとしてはちょっと落ち込んでいたので、監督もすごく声を荒げていました。それが功を奏したというか、みんなもう一回立ち上がって、みんなで(戦おう)となれたのが良かったです。

――岡崎選手は誕生日の試合で過去最多のシュートを放っていましたが

 一番いいくらいの……攻撃にも絡めたし、シュートも打てたので。これで点が入っていれば、最高の1日だったんですけど(笑)。

――チームの攻撃が機能していなかった前半でも、岡崎選手自身がシュートを何本も打てた理由は?

 やっぱり、機会を見て、自分で考えて前に出ていっているし。ここは(前に)行った方がいいとか、行かない方がいいとかね。今までだったらガムシャラに狙い続けていたところを我慢して。「ここで斜めに(パスが)出たらなあ」というシーンが何回もあったのですが……。しかも、ハーフタイムには監督も「(オカザキは)斜めに、良いタイミングで出ているから」とみんなに対して言ってくれたし。そういう意味では、徐々にですがチームとして自分を見てくれていると思う。

<ドイツメディアの評価>

・『キッカー』誌(スポーツ専門誌)2.5点

・『ビルト』紙(全国紙)3点

・『エクスプレス』紙(地方紙)2点

※ドイツの採点方式では1が最高、6が最低点

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著者プロフィール

金子達仁氏のホームページで募集されていた、ドイツW杯の開幕前と大会期間中にヨーロッパをキャンピングカーで周る旅の運転手に応募し、合格。帰国後に金子氏・戸塚啓氏・木崎伸也氏が取り組んだ「敗因と」(光文社刊)の制作の手伝いのかたわら、2006年ライターとして活動をスタートした。そして2009年より再びドイツへ。Twitter ID:yusukeMimura

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