グリフィン効果で盛り上がるクリッパーズ
全米が注目するルーキー
その理由は、ルーキーのブレイク・グリフィン。昨年のドラフトでクリッパーズから全体1位指名を受けた選手だ。だが、オープン戦の最終試合で左ひざを故障し、そのままシーズンを棒に振ってしまった。
そして1年遅れのルーキーシーズンを開幕させた今季、昨季の我慢を爆発させるかのような素晴らしいプレーを見せている。
グリフィンの長所はずば抜けた運動能力。特に跳躍力においては「人間が自然に飛べる域を超えているのでは?」と思わせるほどで、まるでトランポリンを使って飛んでいるかのようなジャンプで迫力あるダンクをたたき込む。ダンクというのは見ているものにとっては楽しい。しかし、する者にとってはすごいエネルギーを消耗する。だが、21歳のグリフィンは、ありあまるエネルギーでダンクを連発してしまうのだ。
ジェームズやオニールも絶賛
「ダンクはただのショーにすぎない」と思う人もいるかも知れない。しかしダンクは大男たちが立ちはだかるゴール下において有効な得点方法だ。しかも見ている観客と同じく、プレーしている選手にとっても、高能力のダンクを見せつけられると精神的に大きく影響するもので、チームのムードを高める効果がある。
前述の通り、その割にクリッパーズの成績は悪い。だが、グリフィンのみならず、若く才能のある選手がそろうクリッパーズは、将来が楽しみなチームと評価を上げつつあるのだ。
これまでは、弱小チームを我慢強く応援してきたクリッパーズファンにとっても、今季はクリッパーズの試合を見たことを自慢できる機会が増えた。選手も、昨季までとは違う期待を十分に感じているはず。グリフィン効果で盛り上がるクリッパーズが、今度こそ向上し続け「弱小球団」から脱皮することを願っている。
<了>
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