注目は投打の超目玉と「ジャイアンツ型」チーム=本格化したストーブリーグの行方
レンジャーズのリーグ初優勝に大きく貢献したクリフ・リー。レンジャーズ残留か、ヤンキース移籍かで注目されている。 【Getty Images】
クリフ・リーの争奪戦は一騎打ちの様相、松井は年内決定の可能性も
リーの争奪戦はレンジャーズとヤンキースの一騎打ちの様相を呈している。レンジャーズは地元テレビ局との20年契約によってばく大な中継権料を手にしたことで、総額1億ドル(約83億円)を超えるような超大型契約にも対応できる体制が整っている。一方のヤンキースは、もちろんレンジャーズを上回る好条件で対抗する。また、インディアンス時代の同僚で親しい関係にあるエースのCC.サバシアが口説き役として動いているという情報もあるので、争奪戦はし烈を極めることになるだろう。
クロフォードにはエンゼルス、レッドソックスなどが有力といわれているが、フィリーズからFAとなったジェイソン・ワースとも並行して交渉する球団も出てくる見通しもあるので、複雑な展開になるかもしれない。
気になる松井秀喜(エンゼルス)だが、今年は昨年のように守備にこだわっていないこともあり、早い時期からDHの必要なアスレチックス、タイガース、ホワイトソックスなど具体的なチーム名が挙がっている。DHのFAにはウラジミール・ゲレーロ(レンジャーズ)、マニー・ラミレス(ホワイトソックス)ら大物もいるが、彼らの契約交渉は難航が予想される。したがって、松井の場合は単年契約で300万ドルから400万ドル(約2億5000万円から3億3000万円)程度であれば、移籍先が年内に決定する可能性は十分ある。
「ジャイアンツ型」チームのアスレチックスが積極的な動き
「優勝ラインが90勝を割り込めば、ウチにもチャンスはある」
今春、アリゾナで取材したときにビリー・ビーンGMは自信あり気に語り、若手投手陣への期待を口にした。それだけに、来シーズンにかける思いは強いのだろう。そして、それがストーブリーグ序盤戦の積極策に示されているとみていいのではないか。一連の動きをみていくと、松井獲得へとつながっていくような気もする。今オフのアスレチックスはなかなか面白い。
このほか、レイズやレッズといったところも若手投手中心で、ジャイアンツ型といえるチームだ。いずれ、ヤンキースやレッドソックスというビッグマーケットのチームがストーブリーグの主役になっていくだろうが、ジャイアンツ型チームの動向にも大いに注目したい。
<了>
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