世界バレー女子開幕! 日本、初戦で逆転勝利=戦評

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日本はポーランドを下し、白星発進。写真は全日本の(左から)竹下、井上、佐野、栗原 【坂本清】

 バレーボールの女子世界選手権は29日、東京・代々木第一体育館などで開幕し、世界ランク5位の日本は、同8位のポーランドに3−2(26−28、21−25、25−20、25−23、15−12)で逆転勝利を収めた。

 日本は30日に行われる次戦で、世界ランク17位のペルーと対戦する。

日本vs.ポーランド

試合日:2010年10月29日(金)

スコア詳細:
日本 3−2 ポーランド
(26−28、21−25、25−20、25−23、15−12)

日本のスターティングメンバー(第1セットのみ):
│木村沙織│山本 愛│竹下佳江│
│山口 舞│井上香織│江畑幸子│
リベロ:佐野優子
戦評(日本バレーボール協会提供):

 日本が苦手ポーランドを大逆転で退け、好スタートを切った。
 第1セットの立ち上がりは江畑幸子のサービスエース、山本愛、井上香織の移動攻撃などで16−10と優位に試合を進め、このままの勢いが続くかと思われた。しかし、ポーランドはアンナ・ベルブリンスカの強打で6連続得点。この後一進一退を繰り広げ、日本が24−23でセットポイントを奪ったが、ポーランドの驚異的な粘りに遭ってデュースの末、26−28で落とした。
 第2セットは相手のパワー、高さに終始圧倒された。エース・木村沙織はここ一番での決め手に欠き、江畑、井上にも当たりがこない。このセット、一度もリードすることがなく敗れた。
 2セットを失い、絶体絶命の危機を第3セットから先発で出場した栗原恵、迫田さおりのいきいきしたプレーが救った。栗原の投入が木村の負担を軽くし、チームの全体的な動きも見違えるようになった。木村にようやくエンジンがかかり、11−14のピンチから山本の移動攻撃も決まった。15−15、20−20から木村が爆発、井上のブロックも効果的で5連続得点し、25−20で圧倒した。第4セットはシーソーゲーム。日本の動きのほうが勝ったが、サーブレシーブが今ひとつ。迫田のバックアタックが面白いように決まり、山本のクイック、井上のブロックと勝負強い攻撃が見られた。19−22の大ピンチから迫田のサービスエース、山本、井上の速攻、相手のスパイクミスなどで見事逆転。
 勢いは完全に日本。最終セットは、ポーランドにあせりも出て浮き足立つ場面も。12−12から栗原の強打、最後は木村のバックアタックで15−12で振り切った。日本の精神的な勝利と言っていいだろう。

■眞鍋政義・全日本女子監督
 ほっとした。初めから厳しい試合になると思っていたが、全員でスイッチをオンにして流れを変えていったことが勝利につながった。1、2セット目はこちらの方がサーブ、レシーブなどすべてにおいて勝っていたのに取られた。第3セットからブロックのいい迫田と栗原を入れたのがうまくいった。迫田のバックスパイクが良かったし、サーブレシーブのいい中道の投入も成功した。日本は高さとパワーがない分、スピードを生かさないと勝てない。

■イエジ・マトラク・ポーランド監督
 試合の主導権を日本に奪われてしまった。第4セット、22−19から流れが完全に変わってしまった。日本のレシーブがかなり良くなってきた。4セット目以降は不必要なミスばかりが目立ち、これが敗因だ。

<了>
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