激しい監督争奪戦が始まるMLB=名将が続々退任、契約終了へ
ピネラ監督が今季終了前に退任
最後の試合となったブレーブス戦で観客の声援に応えるカブスのピネラ監督 【写真:アフロ】
契約が切れるトーレ、ラルーサ両監督
従って、退任と代行組だけでも5球団で新監督が誕生することになる。これに加えて、最終盤での展開次第では契約途中でも解雇に踏み切る球団が出てくる可能性もある。すでに、優勝争いから脱落したメッツやブルワーズなどは交代説が流れており、10球団近くが新体制になるとの観測もある。
そうなると、激しい争奪戦が展開されるのは必至だ。トーレ監督は9月上旬にも今後についての方向を表明すると語っているが、現役続行を決めれば、複数の球団が名乗りを上げるのは間違いないだろう。早くも、かつて監督を務めたメッツへの復帰も取りざたされている。
今オフには大量の監督交代も
ピネラ監督でも悲願の世界一を達成できなかったカブスは、早くも後任探しに着手した。傘下のマイナー監督で、現役時代は「ミスター・カブ」として人気のあったライアン・サンドバーグが本命といわれているが、インディアンス前監督のエリック・ウエッジや、千葉ロッテ監督だったボビー・バレンタインの名前も挙がっている。さらに、シカゴ近郊出身でカブスからメジャー生活をスタートしたジラルディ監督に白羽の矢を立てるのではないかとのうわさもまことしやかに流れている。
いずれにしても、今オフは大量の監督交代が確実な情勢だ。状況次第ではトーレ監督、ラルーサ監督の引退もあるかもしれない。この数年、薬物問題も絡んで大物選手が次々に姿を消し、メジャーには世代交代の波が押し寄せている。今度は選手ばかりでなく、監督レベルにも広がりを見せようとしている。ポストステロイド時代といわれ、ホームラン時代から投手上位時代に変化を遂げつつある中で、細かい戦術の使える監督が脚光を浴びる時代が到来するかもしれない。シーズンはクライマックスに差し掛かってきたが、監督の動向にも注目だ。
<了>
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