好調のパナソニック、満身創痍で挑む日立=JBLプレーオフ出場チーム紹介・後編
ファイナル進出を目指す、好調のパナソニック
ポイントガード・木下博之はパナソニックにおいて、不可欠な存在。好調をキープし、プレーオフに挑む 【Photo:アフロ】
「(木下は)今のチームになくてはならない存在」と清水良規HC(ヘッドコーチ)が多大な信頼を寄せるのも無理からぬことだろう。
また、同じく清水HCが、チームに不可欠な存在として名を挙げるのはセンターの青野だ。「アイシンのアドバンテージが桜木ジェイアールならば、うちのアドバンテージは青野」(清水HC)という言葉どおり、桜木、竹内公輔、ジョシュ・グロスと強力なインサイド陣がそろうアイシンに対し、ゴール下を死守する210センチの青野の高さは最大の武器となる。アイシンのインサイドを1対1で守れる唯一のチームとして、パナソニックの活躍に期待するファンも少なくないはずだ。
そのパナソニックが、プレーオフ最初の舞台でまず倒さなくてはならないのは、レギュラーシーズン2位で初のプレーオフ進出を決めた、リンク栃木である。シーズン開幕前から『要注意チーム』としてリンク栃木の名を挙げていた清水HCだが、レギュラーシーズンは2勝4敗と負け越している。とはいえ、最終対決となった3月13日、14日の2連戦で86−80(1勝)、83−84(1敗)と僅差(きんさ)で星を分けていることからもわかる通り、力は互角。創部3年目でプレーオフ進出を果たしたリンク栃木の勢いに対し、2度目の舞台となるパナソニックは、その経験を武器にしたいところだ。いずれにせよ、短期決戦のセミファイナルは予断を許さぬ総力戦が展開されるはず。青野がベンチに下がった時の大西崇範の踏ん張り、流れを呼び込む根東裕隆のアグレッシブなプレーなど、ベンチスタートの選手がいかに活躍するかが大きなカギとなりそうだ。