宇野薫、5年8カ月ぶりのオクタゴンヘ待ったなし=UFC99
宇野は1月の渡米で、数多くのジムを回り、現在の米国MMAの力に触れた 【MMAPLANET】
日本総合格闘技界のパイオニアが再び世界へ
タンク・アボットが、マーク・コールマンの代役スコット・フェローゾを決勝で下し、トーナメント優勝を果たした……、そんな頃に宇野はプロファイターとしての第一歩をプロ修斗のリングで踏んでいる。
その後、99年5月に佐藤ルミナを破り修斗ウェルター級王座を獲得。2000年12月にそのルミナを返り討ちにし、初防衛を果たした直後にリング上でベルトを返上、UFC参戦を実現させた。
UFC第一戦がジェンス・パルバーとの世界ライト級王者決定戦で、宇野がレギュラーとなった01年からズッファによるUFC運営がスタートしている。その後、2003年9月まで実質2年半ほどの間に3勝3敗1ドロー、世界戦は1敗1分という戦績を残している。二度に渡りUFC世界戦に出場した日本人ファイターは、現時点では彼一人である。
エルミス・フランカ戦の敗北後、契約は延長されず日本総合格闘技界に戻った宇野は、修斗で里帰りの一戦を済ませると、K−1と契約し、HERO’S〜DREAMとプライムタイムTV中継を持ったイベントで、総合格闘技を普及させるという想いを胸に抱き、リングに上がり続けた。
そのパイオニアも33歳を迎え、オクタゴンでの戦いの日々を思い起こすことが多くなった。「忘れ物を取りにいく」――、UFCと何の確約も取れていないまま、日本マットを離れる決意をした彼は、今年の1月に渡米し、自らの言葉でUFCで戦いたい気持ちをダナ・ホワイトに伝える。
今となっていえることだが、契約配下選手の数が最も多いライト級で、宇野が契約できる可能は低いと誰もが理解していた。しかし、自らの行動力で再契約を果たした彼は、5年8ヶ月ぶりのオクタゴンで、スペンサー・フィッシャーと対峙する。
これを機にというわけではないが、15年近く在籍した和術慧舟會から独立し、フリーとなった宇野は青木真也、北岡悟、八隅孝平らとトレーニングする一方で、慧舟會で築いた信頼関係をそのまま、岡見勇信&礒野元とオクタゴンへ向かう。
フィッシャーは強い。UFC戦績は7勝3敗。ただ、強豪だがUFCライト級戦線のトップ集団には入っていない。だからこそ、この実力査定マッチで、宇野は負けるわけにはいかないのだ。
UFC99「THE COMEBACK」
<ライトヘビー級 5分3R>
ヴァンダレイ・シウバ(ブラジル)
リッチ・フランクリン(米国)
<ヘビー級 5分3R>
チーク・カンゴ(フランス)
ケイン・ベラスケス(米国)
<ウェルター級 5分3R>
マイク・スィック(米国)
ベン・サンダース(米国)
<ウェルター級 5分3R>
マーカス・デイビス(米国)
ダン・ハーディ(英国)
<ライト級 5分3R>
スペンシャー・フィッシャー(米国)
宇野薫(日本)
<ヘビー級 5分3R>
ミルコ・クロコップ(クロアチア)
ムスターファ・アルトゥルク(英国)
<ライト級 5分3R>
テリー・エティン(英国)
ジャスティン・ブショールス(米国)
<ライト級 5分3R>
デニス・シバー(ドイツ)
デール・ハット(米国)
<ウェルター級 5分3R>
ポール・テイラー(英国)
ペーター・ゾボタ(ドイツ)
<ライト級 5分3R>
ポール・ケリー(英国)
ロナルド・デルガド(米国)
<ヘビー級 5分3R>
ステファン・シュトゥルーフ(オランダ)
デニス・ストニッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)
<ウェルター級 5分3R>
ジョン・ハサウェイ(英国)
リック・ストーリー(英国)
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