メインの勝者に挑むのは? フェザーの精鋭たち=WEC
まさに野生の当て勘という表現がピタリと当てはまるジョゼ・アルド。一度、徹底した寝技戦も見てみたい気がする 【photo by ZUFFA】
まず注目したいのは、次期タイトルコンテンダーといわれ続けてはや半年、ジョゼ・アルドが、カブ・スワンソンと対戦する一戦だ。今やアルドの強さは、逐一述べる必要はないだろう。
ブラジルの名門ノヴァウニオン所属の柔術家は、その柔術で現在ブラジリアン柔術で最強の称号を得るフーベン・シャーレス(近頃ADCCプロ柔術で4年振りに敗北を喫した)を茶帯時代に下し、WECデビュー戦ではプロ最強の王者といわれたアレッシャンドリ・ペケーニョをパウンドで破り、WEC無傷の4連勝中だ。
対するカブ・スワンソンは、昨年12月に日本の高谷裕之に勝利し、調子を上げているファイター。デビュー戦とジェンス・パルバー戦以外は全て勝利しており、13勝2敗の戦績を残すトータルファイターだ。トミー・リーやミカ・ミラー、チャーリー・ヴァレンシアら米国各地区の強豪を下しており、相応の実力を持っていることは確かだが、アルドが相手では分が悪いことは間違いない。
連敗中のパルバーは試練の正念場
米国軽量級のパイオニアは、マット・ヒュームの下でトレーニングを積み、再起を図るが、相当打たれ弱くなっており、まさに正念場を迎えたといえよう。今のパルバーに、リーチが長く容赦なく打撃が切れる若手を当てる――、WECらしいシビアなカードといえるだろう。
大幅減量でフェザー級転向、ガンバーリャンにも注目
もともと上背のあるファイターではなかったため、この転向は納得がいく。アキレス腱固めを代表とする足関節、スタンド状態からグラウンドへ移行する危ないアームロックと、グラップリング主体の荒々しいファイターのWEC初戦の相手は、WEC1勝でキャリア5戦(5勝)のジョン・フランシー。
前評判は当然、ガンバーリャンが上だが、フランシーが勝利すれば、それだけ彼の株が上がることを意味しており、この試合の勝者は今後のフェザー級戦線で台風の目となることは間違いない。
日本でも戦極&DREAMで65kgと63kgのフェザー級トーナメントが開催中だが、ズッファ首脳は常に「日本のナンバーワン・ファイターをWECに挙げたい」と公言しており、マイク・ブラウン、ユライア・フェイバー、ジョゼ・アルド、レオナルド・ガルシア、ヴァグネイ・ファビアーノらに続く、人材の確保に余念がない。そんなWECらしい、フェザー級のマッチメイクだといえるだろう。
セラーニがカムバック
■WEC41 対戦予定カード
<WEC世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]マイク・ブラウン(米国)
[挑戦者]ユライア・フェイバー(米国)
<フェザー級/5分3R>
ジョゼ・アルド(ブラジル)
カブ・スワンソン(米国)
<ライト級/5分3R>
ドナルド・セラーニ(米国)
ジェイムス・クラウザ(米国)
<フェザー級/5分3R>
ジョシュ・グリスピ(米国)
ジェンス・パルバー(米国)
<フェザー級/5分3R>
マニー・ガンバーリャン(米国)
ジョン・フランチ(米国)
<バンタム級/5分3R>
ハファエル・リベーロ(ブラジル)
カイル・ディーツ(米国)
<ライト級/5分3R>
マイク・キャンベル(米国)
アンソニー・ペティス(米国)
<バンタム級/5分3R>
スコット・ヨルゲンセン(米国)
アントニオ・バヌエロス(米国)
<バンタム級/5分3R>
ノア・トーマス(米国)
フランク・ゴメス(米国)
<バンタム級/5分3R>
セス・ダイクン(米国)
ロナルド・ペレス(米国)
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