ドナルド・セラーニ 「WEC世界王者からUFCへ」
ライト級としては長身、得意のガードワークにもう少し幅が広がれば、WEC王座はもちろんとしてUFC王座も射程距離に入ってくるドナルド・セラーニ 【MMAPLANET】
ズッファ期待のライト級ファイター=セラーニを、グレッグ・ジャクソンMMAアカデミーに訪ね、初インタビューを試みた。
K−1
「対戦相手について知っているのは、10戦10勝で9つの一本勝ちと一つのKO勝ちっていうパーフェクト・レコードを持っていることだけだよ。一番最近の試合でKO勝ちをしているみたいだから、自信をつけてスタンドで試合を組み立ててくるかもしれないし、グラウンド勝負を挑んでくるかもしれない。僕はどちらでも構わないよ」
――実は既にケージフォースで来日経験があるセラーニ選手ですが、キャリアなど詳しいことは日本のファンは分かっていません。
「21歳のときにファイトナイト・ボクシングっていう1R制の殴り合いのような大会に出ていて、本格的に練習がしたくなりドウェイン・ラドウィックのいるキックのジムでムエタイを始めたんだ。本格的に練習するようになってからは、短期間で何度も試合を重ねてムエタイは28試合経験したよ。
そして、ケージでの試合を見て、まぁ戦いは戦いだってMMAも始めたんだ。キックボクシングは今も僕のパッションだよ。だから今も試合の有無に関係なくキックのスパーリングは続けている。あとは、柔術だね。MMAには欠かせないから。でも、本当にキックボクシングが大好きなんだ」
――キックボクシングのビジネスがMMAのように隆盛を究めていれば、そのままキックを続けていたかもしれないですね。
「う〜ん、米国ではキック人気はほぼないから現実味のない話だし、日本のように人気が高ければ良かったんだけどね。マネージャーのスヴェン・ビーンはK−1とも良い関係だし、もし、K−1MAXから声が掛かるようなことがあれば、半年から1年間はキックの練習だけに励んでMAXに出てみたいよ。かつてドゥエインが活躍したようにね。でも、今はMMAビジネスが良好で、まさにファイトマネーが良かったから、MMAを始めたわけだし……」
――セラーニ選手のファイトは一本勝ち決着も多いですし、ガードワークを多用する印象もあります。
「僕の最初の柔術の指導者はカーロス・カルヴァホという友人だったけど、本格的に寝技を習得したのは、このグレッグ・ジャクソンMMAにやってきてからだよ。僕はあまりレスリングをせずに、ガードを取ることを心がけている。ガードには自信があるし、レスリングでスタミナをロスしたくないんだ。タイ・クリンチはMMAで有効だから、使うのは大好きだよ」
――1月のタイトルショットでは、惜しくも敗れてしまいましたが、WECのライト級で戦う意義を教えてもらえますか。
「同じズッファのUFCには、もっと層の厚いUFCがあるけど、今、僕はWECで戦っているからその頂点に立つことだけを考えている。WECのオクタゴンに上がっている間に、レスリングスキルを上げ、タイトルを取り、そしてUFCに上がりたい。UFCで戦うことは、誰もが願っていることだよ」
――次の試合で、どのようなアピールをしたいですか。
「KOで勝つ。それだけさ。ライブ中継だし、しっかり勝って8月にでもジェイミー・バーナーにチャレンジしたいと思っている。日本からも良いファイターがWECにやってきているし、いつの日かまた日本で戦いたいね」
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