非UFC系最強対決、ローラー×シールズ=Strikeforce
その実力に相応しい活躍の舞台が、ようやく与えられつつあるジェイク・シールズ。元プロ修斗世界ミドル級王者、そしてEXC世界ウェルター級王者だ 【photo by STRIKEFORCE】
キンボもジナ・カラーノもいない大会のメインは、182ポンド契約の元エリートXC世界王者対決、ロビー・ローラー×ジェイク・シールズの対戦となる。
UFC離脱後の戦績は8勝1敗1NC
02年5月から、04年10月までの2年5カ月間のUFCの活動は4勝3敗。今もトレーニングを積むマット・ヒューズが同じウェルター級王者だったこともあり、7戦目にはミドル級に転向を果たしている。
その後、ハワイのICONを舞台に日本でもお馴染みのジェイソン・メイヘム・ミラー、地元のファラニコ・ヴィターレ、フランク・トリッグと四巴のミドル級王座争奪戦を繰り広げつつ、PRIDE USAやIFLでも勝利を重ねた。
ICONがプロエリートに買収されたことでエリートXCに参戦、初戦のホームリングといえるハワイ大会でムリーロ・ニンジャをTKOで下して、エリートXC世界ミドル級王座を獲得した。
CBSライブ大会にも2度出場し、スコット・スミスを相手に王座防衛を果たした彼の最大の特徴は、アグレッシブなパンチ攻撃にある。これまでに挙げた16の勝ち星のうち、打撃での勝利が実に13で、判定は僅か2つ、80パーセント以上のノックアウト率を誇る。さらにいえば、UFC離脱後の戦績は8勝1敗1NCという抜群の成績を誇っている。
GSPとの対戦が望まれるほどの存在感
ベイエリアの名門シーザー・グレイシー門下のシールズは、1979年生まれの30歳。カレッジ時代にMMAキャリアをスタートさせ、レスリングと柔術の融合に最も成功したファイターといわれる。カリフォルニアローカルのグラジエイター・チャレンジでキャリア早期を過ごし、ハワイのプロ修斗公式戦ウォリアーズクエストで、レイ・クーパーに判定負けを喫しながらも、02年12月に桜井マッハ速人のアンダードッグとして初来日を果たした。
この一戦で、番狂わせの判定勝ちを手にしたシールズは、パンクラス参戦を挟み(三崎和雄とドロー)、菊地昭、ミルトン・ヴィエイラを下し、04年7月、ハワイでクーパーにリベンジを果たした一戦で修斗世界ミドル級のベルトを手にしている。
そのベルトを菊地に敗れて失って以来、地味強の彼に来日のチャンスは巡ってこなかったが、ハワイのROTRでデイブ・メネー、岡見勇信、カーロス・コンディットを破り、ウェルター級トーナメントで優勝。米国MMAワールドでも実力者として名を馳せるように――。
同時に地味というイメージも付き続け、抜群の戦績を誇りながらもUFCから代役出場でしか声が掛からず、実力に相応しいチャンスを得ることはできずにいた。
ローラーのICON同様に、ROTRがプロエリートに買収されたことでようやく米国メジャーシーンで活躍することとなり、ヘナート・ベヒーシモ、マイク・パイル、ニック・トムソン、ポール・デイリーという非ズッファ系ウェルター級の強豪を破り続け、エリート世界ウェルター級王者に君臨。ファンの間ではUFC世界ウェルター級王者GSPとの対戦が望まれるほどの存在感を示すようになった。
修斗世界王座を失って以来、11連勝中のシールズに関してはエリートXC活動停止後に、いち早くダナ・ホワイトがその獲得に興味を示したが、急転直下ストライクフォースがプロエリートとの契約を買い取り、彼のストライクフォース・デビューが決まった。
テイクダウンしてからのパス+マウント奪取、あるいはギロチンからのリバーサル+マウントに抜群の強さを見せるグラップラーのシールズ、一階級下とはいえ身長は彼の方が高く肉体的ハンディはあまり感じられないキャッチウェイト戦になる。
UFCに次ぐ全米第二勢力のMMAプロモーションに成長したストライクフォース、そのミドル級&ウェルター級戦線の核となるファイター同士の対戦は、得意分野がハッキリしており、短時間決着も考えられるだろう。
<182ポンド契約/5分×3R>
ロビー・ローラー(米国)
ジェイク・シールズ(米国)
<179ポンド契約/5分×3R>
ニック・ディアズ(米国)
スコット・スミス(米国)
<ヘビー級/5分×3R>
アンドレイ・オルロフスキー(ベラルーシ)
ブレッド・ロジャース(米国)
<ライトヘビー級/5分×3R>
ケビン・ランデルマン(米国)
マイク・ホワイトヘッド(米国)
<ウェルター級/5分×3R>
ジョー・リッグス(米国)
フィル・バローニ(米国)
<ライトヘビー級/5分×3R>
ハファエル・フェイジャォン(ブラジル)
ジャレッド・ハマン(米国)
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