男くさくて、潔い試合を見よう!
森嶋をカジキマグロとたとえた健介
健介は森嶋を「カジキマグロ」とたとえ、一本釣りを狙う 【スポーツナビ】
もともと無口で口下手ということもあるのだろうが、小さいときから柔道をやってきて「無駄口をたたかず、いざという時にひたむきに向かっていくのが男だ」と学んできた。それが健介のプロレスとなっていた。
もちろん、いまの健介はさまざまな経験を経て、大事なときには気の利いた言葉を吐くようになった。たとえば、森嶋をカジキにたとえて、こんな粋なことを言うようになった。
「俺は結婚したての頃、1回、カジキ釣りをやって、すごいでかいカジキを釣ろうとしてヒットした。すごいでかい。急いで釣ろうとすると糸を切られてしまう。だけど、あのでっかいカジキでも時間をかけて格闘すればつれる可能性が出てくる。俺も実際、2時間もカジキと格闘した。でも最後は切られてしまった。いま森嶋というでっかいのが目の前にいる。俺はプロレス界の荒波を乗り越えてきた力を信じて自分でGHCを取りに行きたい。森嶋を釣り上げてやろうって気になりました」
森嶋をかつて自分が格闘したカジキマグロにたとえるとは、なかなか健介もうまいことを言うようになったと思う。これもさまざまな経験を積んできたからこそ自然と溢れてきた言葉だろう。
言うなれば森嶋猛は昔の佐々木健介
森嶋はROH王者の経験を経て、大きく成長した 【スポーツナビ】
思うのだが、言うなれば森嶋猛は昔の佐々木健介であって、健介は昔の自分と闘おうとしているのかも。
そんなことを言うと森嶋はきっと怒るだろうが、かつてトップでありながら橋本、武藤、蝶野がいて、いまだトップではないのかと悶々としていた頃の健介がいた。その頃の健介といまの森嶋を重ね合わせながら、私は試合を見に行こうと思う。
「僕はこの試合、短いと思いますよ。もの凄くぶつかり合って一瞬に燃焼して、ぶっ壊れるような闘いをするんじゃないですか」とある記者が言った。
無我夢中は初心者のレスラーに使う言葉だが、ひたむきに闘い、あっという間に燃焼し尽してしまうような無我夢中の闘いが見られるはずだ。冒頭でも書いたが、最近のプロレスは「力強く、男くささを感じさせるスポーツ」として見ることが少なくなってきた。
この試合は実に男くさくて魅力的だ。どっちが勝とうが負けようがいい。まことに潔かったと思える試合が見られると思う。
【ヤスカク情報局】
昭和プロレスの第二弾が12月27日におこなわれる。内容は決まっていないが第一弾とは違って新日本のOBも多数参加し、かなり面白いものになりそうだ。え、猪木?もちろん、猪木の名前も挙がっている。試合はしないだろうが…。
【SKY PerfecTV!プロレス・格闘技 番組情報】
●NOAH 後楽園 スペシャル
放送日時 :9/6(月)18:00〜22:00
放送Ch :日テレG+ Ch.309(スカパー!)/Ch.257(e2)
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