１７日に両国国技館で開催された新日本プロレスの真夏の祭典「Ｇ１ ＣＬＩＭＡＸ」決勝戦から一夜明けた１８日、初出場で初優勝を飾った後藤洋央紀が都内事務所で喜びの会見を行った。
　後藤は３１日に全日本プロレス両国大会で武藤敬司のＩＷＧＰ王座に挑戦。さらに９月５日の後楽園ホールでＩＷＧＰタッグ王座へ挑戦することが決定し、Ｇ１、ＩＷＧＰヘビー、タッグと一気に３冠戴冠というビッグチャンスが巡ってきた。なお、８．３１両国のＩＷＧＰタイトルマッチの勝者が９．２１新日本神戸大会（神戸ワールド記念ホール）で防衛戦を行うことも発表された。

　黒のスーツ姿で会見に登場した後藤は「前夜は興奮してあまり眠れなかった。朝起きて、やっとＧ１で優勝の実感が湧いてきた」と満面の笑み。戦前から「初出場で初優勝」を宣言していただけに「成し遂げることができてうれしい。応援してくれたファンに感謝したい」と胸を張った。
　この日は新日本プロレスの菅林社長から優勝賞金１０００万円を現金で受け取り「こんな大金初めてナマで見た。無駄遣いしないようにします」と、若武者らしからぬ堅実な一面ものぞかせた。

　しかし、喜びに浸る間もなく、後藤は３１日の全日本両国大会で武藤に奪われたＩＷＧＰベルトへの挑戦という大仕事が待っている。「Ｇ１王者としての使命。必ず武藤からベルトを取り返す」と気合十分の後藤に菅林新日本社長も「勢い以上の何かがあるのではないか。後藤の可能性に賭けてみたい」と至宝奪還に大きな期待を寄せた。

　１．４東京ドームでは武藤の化身、グレート・ムタの変幻自在のファイトに翻ろうされ惨敗した後藤だったが、「今は負けているところはないと思っている。勢いだけで終わらせるつもりはない」と半年間での成長を武藤にぶつける構え。２２日の全日本後楽園大会では、タッグでの前哨戦が決定。「全日本のファンに今年のＧ１王者をお披露目する。先手必勝で勝負を仕掛けたい」と、ＧＩ奪取の勢いのままＩＷＧＰ王座戴冠を目指す。

　また、９．５後楽園で「ＲＩＳＥ」の盟友・中邑真輔とタッグを組み、真壁刀義＆矢野通のＩＷＧＰタッグ王座への挑戦も決定。前日の真壁と決勝戦では度重なるＧＢＨの介入を中邑らＲＩＳＥのメンバーが阻止。「あらためて結束力を感じた」という後藤は、中邑とのタッグに「頼もしいパートナー。真壁は反則だけ。タッグのベルトを取る自信はある」と、堂々シングル、タッグの２冠取りを宣言した。

８月３１日（日）　東京・両国国技館　開場１５：００、開始１６：００

＜ＩＷＧＰヘビー級選手権試合＞
［第４９代王者］武藤敬司（２度目の防衛戦）
［挑戦者］後藤洋中紀（Ｇ１　ＣＬＩＭＡＸ’０８優勝者）

■全日本プロレス「２００８　ＳＵＭＭＥＲ　ＡＣＴＩＯＮ　ＳＥＲＩＥＳ」開幕戦
８月２２日（金）　東京・後楽園ホール　開始１９：００

武藤敬司、雷陣　明
中邑真輔、後藤洋央紀

■新日本プロレス「Ｃｉｒｃｕｉｔ　２００８　ＮＥＷ　ＪＡＰＡＮ　ＧＥＮＥＲＡＴＩＯＮ」

９月５日（金）　東京・後楽園ホール　開始１８:３０
＜ＩＷＧＰタッグ選手権試合＞
[王者]真壁刀義、矢野　通
[挑戦者]中邑真輔、後藤洋央紀
※３度目の防衛戦

９月２１日（日）　兵庫・神戸ワールド記念ホール　１６:００

＜ＩＷＧＰヘビー級選手権試合＞
[王者]８．３１全日本両国大会　武藤vs．後藤の勝者
[挑戦者]未定

＜ＩＷＧＰJr.ヘビー級選手権試合＞
[王者]タイガーマスク
[挑戦者]未定
※初防衛戦