最高のお手本を横に日々、成長。地元生え抜きの星は、その歩みを止めない

三菱重工相模原ダイナボアーズ 小泉怜史選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

2025年の幕開けのとなる一戦。三菱重工相模原ダイナボアーズ(以下、相模原DB)は1月4日、秩父宮ラグビー場で静岡ブルーレヴズと相まみえる。

相模原DBは前節、東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)に8対61の大敗。強じんなフィジカルで攻守の要となるエピネリ ・ウルイヴァイティがレッドカードを受け、ディフェンスの連係で課題を残した。その中、中6日のショートウィークで迎える今節は、過去ディビジョン1での対戦成績が1勝1分1敗の相手に、どんな対応力を見せるのかに注目したい。

BL東京戦で唯一のトライを挙げたのが小泉怜史である。鋭い飛び出しでリッチー・モウンガのパスをインターセプトして約70mを独走した。ジョネ・ナイカブラと対峙し、「今までに味わったことのない経験」をしたというが、「やられてしまうことが多くありましたが、こうやってプレーすれば良かったという課題が分かりました。対策を練習します」と前を向く。

小泉にとっては加入してから今季で3季目となる。今季はカートリー・アレンゼが加わり、選手層が厚くなったバックスリーの中でも開幕から3試合連続の先発を果たし、得意の左足キックを生かせる左サイドウィングのポジションを確保しつつある。

大晦日のグラウンドで、アレンゼと個人練習をしていた小泉はこう話す。

「同じバックスリーということもありますが、アレンゼから多くのことを吸収したいので、一緒に個人練習をしています。ラグビーの考え方や練習の仕方を教えてもらいつつ、日本の生活について(相談を)聞いたりしています。リアクションのスピードにこだわって練習する彼の姿に、世界的レベルで戦うために必要なことや南アフリカ代表が強い理由を垣間見ています」

小泉は、相模原ラグビースクールから早稲田実業学校高等部、早稲田大学を経て相模原DBに加入した。今季はその早稲田大学が関東大学対抗戦で全勝優勝。自身の世代では成し遂げられなかった『荒ぶる』(大学日本一になったときだけ歌うことができる早稲田大学ラグビー部伝統の歌)を目指す後輩にエールを送り、「ダイナボアーズが好成績を収めれば、後輩たちの(進路の)選択肢に入ると思います。そのためにも頑張ります」と意気込みを見せる。

地元生え抜きの期待の星は、これからも成長の歩みを止めない。

(宮本隆介)
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