3連単370円から44万円超えまで!超堅実か大波乱か、見極めたい3歳重賞/佐賀・佐賀若駒賞データ分析
2024年佐賀若駒賞優勝トゥールリー 【撮影:佐賀県競馬組合】
1月5日佐賀5レース 17時00分発走
あけましておめでとうございます。
昨年、さがけいば重賞レースデータ分析をお読みいただいたみなさま、ありがとうございました。今年も予想の一助となれるよう、様々な角度から重賞レースを分析していければと思います。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
大恵総合研究所・所長 大恵陽子(競馬リポーター)
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さて、2025年も最初の重賞は佐賀若駒賞。昨年から重賞に格上げされたが、以前から年明けに行われていた3歳戦 (佐賀デビュー馬限定)だ。今年の3歳路線を占う一戦となるのだが、この世代の中心的存在である無敗馬ミトノドリームは英気を養うため休養中。多くの馬にチャンスがある中、どの馬が重賞タイトルを手にするか。
ここでは過去10回の当レースのデータを元にデータ分析を行う。
370円から44万超えまで、両極端な配当
対照的に1番人気が勝った年は6回あり、うち5回で3連単4000円未満の堅い配当。まずは1番人気をどのくらい信頼するか、というところから買い目の点数を考えた方が良さそうだ。
単勝人気別成績 【表1】
逃げ・先行有利な3歳戦
脚質別成績 【表2】
波乱の立役者は逃げ・先行!有利な枠は?
各年の3着以内の中で最も人気薄の馬の脚質を調べたところ、逃げ2頭、先行7頭、差し1頭という結果だった。つまり、人気薄で狙うべきは逃げ・先行馬。
そこで下表は逃げ・先行の馬番別成績。なるべく最近の馬場傾向を反映できるよう、過去3年における当レースと同距離(2~3歳戦)のデータをまとめた。好走率が高いのは内枠の奇数枠(1番、3番)、真ん中の偶数枠(6番、8番)だった。
佐賀ダート1750mはスタートから最初のコーナーまでの距離が短いため、9番より外だと逃げるのは難しく、先行するにも外目を回らされるリスクがあり、好走率は下がる。
逃げ・先行の馬番別成績 【表3】
差しを狙うなら11番枠
こちらは打って変わって外枠の11番が好成績となった。
差しの馬番別成績 【表4】
牝馬優勢の重賞レース
性別別成績 【表5】
大型であればあるほど良し!な牝馬
22年優勝ザビッグレディー、23年優勝ミヤノウッドリーが該当で、さがけいばの好調な売り上げによってこれまで以上に質の高い2歳馬がデビューするようになったことも大型牝馬の台頭を後押ししているだろう。
牝馬の馬体重別成績 【表6】
少数派の毛色が好走!?
毛色別成績 【表7】
データからの推奨馬は?
②人気薄の先行馬。9番より外枠は避けたい
③450kg以上の牝馬、500kg以上ならなお良し
④差し馬なら外枠
⑤青鹿毛、黒鹿毛、青毛
人気の一角になりそうなのはムーンオブザエース。初勝利は3戦目と早くはなかったが、重賞初出走となった2走前・ネクストスター佐賀で2着に入るなど、未だ連対を外したことがない。①に当てはまりそうで、スタートダッシュが速いため、よっぽどハイペースにならない限り先行ポジションに収まりそう。その点では内目の5番枠もいいだろう。
①⑤に該当する。
上位人気にはならないだろうが、面白みがあるのはパームビーチ。逃げ・先行で好成績の3番枠に入った。同馬はまさに逃げて好成績を残してきた馬で、今回と同舞台の2走前は2周目向正面で早々に勝ち馬に並びかけられて厳しい展開になりながらも、ゴール手前1~2完歩までは先頭を守り通す粘りを見せた。前走は500kgと牝馬にしては馬格もある。②③に当てはまる。
ただ、当レースで気になるのは逃げ・先行タイプが非常に多いという点。そうなれば差し馬にも警戒が必要で、大外枠のハクアイアシストは③④⑤に該当、道中で前と離されすぎなければ確かな末脚を持つアオイノユメも期待でき、③に該当する。
第2回 佐賀若駒賞 【出馬表】
文・大恵陽子(おおえ ようこ)
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
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