メッシの強すぎるプレー意欲、休養は必要? アルゼンチン代表監督が危機的状況に
正論をメッシに納得させるのは簡単ではない
良いコンディションを保つためには、プレーすべき試合や時間を見極める必要があるのだが…… 【写真:ロイター/アフロ】
メッシは当時、グアルディオラに一言も言葉をかけることなく練習場を後にしていた。そこでペップは選手の相談役であるマネル・エスティアルテに事情を確認すると、メッシの怒りはクラブが北京五輪への出場を許さなかったことが原因であることが分かった。
そこでグアルディオラはジョアン・ラポルタ会長に対し、メッシを五輪に出場させるべきだと訴えた。その結果、アルゼンチンは金メダルを獲得し、バルセロナは史上初の3冠獲得を実現する最高のシーズンを送ることになった。
とはいえ、これは常に選手の周囲が気を利かせればいいという問題ではない。時にあまり重要ではない試合を休むことが、結果的により多くの重要な試合でプレーするための助けになる。そのことをメッシ自身に理解させることも必要である。
良いコンディションを保つためには、プレーすべき試合や時間を見極める必要がある。またフットボールはチームスポーツであり、チームを仕切る監督が常にスター選手と仲良しでいられるわけではない。
いずれも正論である。ただ選手として進化し続けるメッシがピッチ内外で発言力を強めている現状、それらの正論を彼に納得させるのは簡単なことではないのである。
(翻訳:工藤拓)