【UFC】批判勢力を黙らせろ! 賛否両論CMパンク WWE王者がついにUFCデビュー!

(c) Zuffa, LLC

異端児チャンピオン、MMAデビューまでの1年9カ月

いよいよ元WWEチャンピオン、CMパンクがUFCデビューする 【Zuffa LLC】

 日本時間9月11日(日)に開催される「UFC 203」では、プロレス界のスーパースターであるCMパンク(米国、37歳)のUFCデビュー戦が行われる。

 世界最大のプロレス団体WWEで2011年から13年にかけて、実に合計434日間にわたりWWEチャンピオンに君臨したパンク。得意技は日本人プロレスラーKENTA(現ヒデオ・イタミ)が開発した“GTS(go 2 sleep)”だ。パンクのプロレスラーとしてのキャラクターは、弁舌鋭く体制に逆らう異端児であり、“ストレートエッジ”主義の体現者というものであった。
“ストレート・エッジ”とはパンクロックのサブカルチャーの一派で、従来の“セックス・ドラッグ・ロックンロール”的な価値観へのアンチテーゼとして、酒やタバコ、ドラッグ、見境のない性交渉から距離を置き、菜食主義や動物の権利尊重を掲げたライフスタイルを理念とする考え方だ。これはプロレスラーとしてのギミックではなく、パンクの実際の世界観でもある。



 パンクのUFC入りが発表されたのは14年12月6日、「UFC 181」の放送内のことであった。当時のパンクはUFC入りを決めた理由について次のように語っていた。

「昔からMMA志向だったんだ。あまりに長い間、MMAのことを考えていたので、いざチャンスが訪れた時、これはもうやらないとおかしいだろうと思った。だからMMA転向の決断はとても簡単だった。ようやく、100%の努力を投入すれば100%の見返りがある世界に来たんだと思っている」

「別にUFCだから出たかったわけではない。マイナー団体から始めろと言われたら、それでもやっていた。カネの問題でもない。有名になりたいわけでもない。肝心なのはデビュー戦までの旅路であり、試合で生き様を見せることなんだ」

 人気者パンクのデビュー戦までの旅路は、しっかりとカメラに収められ、現在米国では『The Evolution of Punk(パンクの進化)』という連続もののリアリティ番組として放送されている。番組では練習開始2カ月目に所属先のルーファス・スポーツで行われたパンク初の練習試合の模様が放送されていた。アンソニー・ペティス(米国)、ベン・アスクレン(米国)ら、所属のトップ選手を含む大勢のオーディエンスが興味津々に見守る中で行われた練習試合で、パンクは無名選手相手に何度もタップを奪われてボロボロにされてしまう。

 その後、繰り返し行われた練習試合ではオーディエンスの数がどんどん減っていく一方で、パンクの戦いぶりには徐々に積極性が見られるようになっていく。そしてパンクが自分なりの手応えをつかんだと思われた時、不慮のケガを負ってしまい、長い手術とリハビリの日が続く。そんな1歩進んで2歩下がるような練習とケガの日々を経て、当初は半年後の見通しとされていたパンクの実戦デビューは、結局発表から実に1年9カ月を要してようやく実現をみる。

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