【WWE】 中邑真輔、絶好調で7月の日本公演へ 「表面的な違いを楽しんでほしい」

スポーツナビ

シンプルな戦いへと変化

7月のWWE日本公演で凱旋試合を行う中邑真輔が、日本からの合同電話インタビューに応じた 【(C)2016 WWE】

 米国のプロレス団体WWEへ入団した中邑真輔が16日、日本の記者からの合同電話インタビューに応じ、ここまでの活躍と、7月1日、2日に開催される日本公演(東京・両国国技館)へ向けての意気込みなどを語った。

 中邑は3月下旬に渡米し、現地時間4月1日(日本時間2日)の「NXTテイクオーバー:ダラス」で『シンスケ・ナカムラ』としてリングデビュー。そこから約1カ月半、連勝街道を歩んでいるが、ここまでの戦いについて「自分のスタイルが確立されているので、自分自身としては変わったということはさほどないです。生活は今まで通りだし、ここの生活スタイルに合わせるだけ。自分の中で大きな変化はないです」と過去と大きく変わった部分はないと話す。

 それでも、プロレスの内容については「以前よりシンプルになったかな」と分析。それは現在トレーニングを行うフロリダ州オーランドにある育成施設「WWEパフォーマンスセンター」で、WWFなどで活躍したテリー・テイラーの指導を受け、「テリー・テイラー自身のプロレスの考え方を聞くのは非常に興味深いです。よりクラシックなアメリカンプロレスの基本に触れられるので」と、新たな刺激を受けている。

ジョン・シナ戦は「またとないチャンスになる」

 デビューから約1カ月半、今のところ黒星を喫せずにいるが、この好スタートについては「NXTにいる選手はほかに実績がないままデビューしたりする選手が多いので比べようがないのですが、今まで新日本で14年間、そして世界各国でやってきたことが実績として評価されているし、今まで培ってきた対応力で、どうにかなっていると思います。自分は起こることに対して柔軟に対応し、楽しめるようにしています」と、特に過大評価するでもなく、冷静な目で受け止めている。

 試合の中で印象に残った選手がいるかという質問には「タイラー・ブリーズ」の名を挙げ、「認知されているキャラクターとは裏腹に、組んだ感じで繊細なレスリングをするんだなと。そういう意味で好印象でした」と答えた。

 また日本時代からの知り合いであるサモア・ジョー、フィン・ベイラー(元プリンス・デヴィット)については、「ジョーに関しては、10年以上交流がある選手ですけど、対戦したのは初めて。格闘技的な動きができるという意味では数少ない選手で、対戦をすればするほど違いのある攻防ができるのが楽しみ。ベイラーに関しては、タッグを組むことが多いのですが、入場が長くて(笑)、先に僕が入場すると彼が来る時間が長い」と不満もありながらも、新しい環境を楽しんでいる。

 その中で、来月29日のハワイ公演で、WWEのトップレスラー、ジョン・シナとの対戦が噂されているが、本人も「本当なんですか?」と疑いつつも、もし対戦が実現したら「初めて対戦するレスラーが多いので、その1つであればいいかなと思います。ただ実現したら、自分にとってはまたとないチャンスになるなと」話した。

ワイアットには「本家として教える」

 7月には早くも日本凱旋となり、「なんかこんなに早く帰ってきちゃってすいません」と苦笑するが、「(WWEは)新日本プロレスと比べてしまうと違ったものに見えてしまうかもしれませんが、個人的な感覚として、なんら変わりがないと思っていますので、表面的な違いを楽しんでほしい。中邑真輔個人に関していえば、中邑真輔ですから。変わっていないようで、変わってもいますので」と、日本を離れてから変化した部分と、今までと変わらない中邑真輔を楽しんで欲しいと話す。

 すでに日本公演の対戦相手はブレイ・ワイアットと発表されているが「ワイアットはほかの選手とは世界観が違う方に向いているので、試合をするのは楽しみ」と話し、さらにワイアット自身が中邑のファンで、スタイルを真似ていることから「本家としては、いろいろ教えてやりたいなと思います」と本物の威厳を示すつもりだ。

 新日本を離れてから、新しい環境の中で変化した部分と変化させなかった部分があると話す中邑。7月の日本凱旋試合では、その両方を併せ持ち、スケールが大きくなった「シンスケ・ナカムラ」に注目してみたい。
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