ヤンキース、豪華救援トリオの真価は? 田中ら先発陣との相乗効果にも期待
チャプマン(左)の加入でリリーフ陣に厚みが増したヤンキース。ベタンセス(右)らとともに盤石の布陣へ 【Getty Images】
通算146セーブを記録する新加入のアロルディス・チャプマン、昨季クローザーを務めたアンドルー・ミラー、デリン・ベタンセスの3投手が初めてそろって投球練習を行った。ジラルディ監督とロスチャイルド投手コーチはもちろん、キャッシュマンGMも駆けつける中、大勢の記者も携帯カメラで動画を撮影。遠巻きからファンが見守るお披露目会は、練習と思えないほど熱を帯びた。
チャプマンの投球を受けた正捕手ブライアン・マキャンの「シーズンで対戦したときにも感じたが、ボールの縫い目が見えないくらい速い。変化球も鋭い。スペシャルなトリオになる可能性を秘めている」という言葉が、チーム内に漂う期待感を表していた。ニューヨークの各メディアは「史上最高級の豪華な救援トリオ」などと評価し、今季の目玉として大きく取り上げている。
迫力満点の長身リリーフ陣
野球統計サイト『Fangraphs』によると、身長193センチのチャプマンの直球は昨季平均160キロ、201センチのミラーは同152キロ、203センチのベタンセスは同156キロを計測。リーグ屈指の奪三振率を誇る3人のリレーは、迫力満点だ。
普段、メディアとの質疑応答では慎重に言葉を選ぶジラルディ監督も「この3人がマウンドに立つと自分がとても小さく感じる。いずれも三振をとれて打者を圧倒できる投手。彼らが出てくれば試合に勝てるという自信をチームに与えてくれる。とても贅沢な選択肢だ」と饒舌になる。たとえ、一人が離脱したり不調に陥ったとしても、抑え投手のレベルが下がらないわけだから、リリーフを酷使する傾向のある指揮官には心強い限りだろう。
問題児はNYで実力を発揮できるか
シーズン中にセーブ失敗する試合が続けばすぐに囲まれ、新しい環境への適応力に疑問を投げかけられるだろう。過去にランディ・ジョンソンら大物選手が馴染めずに去った例もあるだけに、問題児のレッテルを貼られている左腕がシンシナティとは比較にならないほど注目度の高いニューヨークで実力を発揮できるかどうか、気になるところだ。