リオ五輪に挑むサクラセブンズの可能性 「女子の7人制は世界に最も近い」
晩秋の東京に季節外れのサクラ咲く
リオ五輪出場を決め、抱き合って喜ぶ女子7人制ラグビー日本代表 【斉藤健仁】
11月28日、29日、東京・秩父宮ラグビー場で、女子7人制ラグビーのリオデジャネイロ五輪の予選第2戦、日本大会が行われた。「サクラセブンズ」こと女子7人制日本代表は、第1戦の香港大会で優勝し、ホーム開催ということで大きなアドバンテージを持って臨んだ。日本、カザフスタン、香港、中国、グアム、スリランカの6つの国・地域が出場。サクラセブンズは見事に、日本大会でも優勝し、2大会のラインキングポイントの合計を12に伸ばし、男子7人制日本代表に続いて、五輪の出場権を獲得した。
初日の11月28日、サクラセブンズの予選プール初戦は、中国代表だった。香港大会で5対12と唯一負けている相手に、用意してきたモールなどでトライを挙げて20対7で勝利し、白星スタートを切った。「(初戦に)すべてをかけてやってきたので大きな成長だと思います」(浅見敬子ヘッドコーチ) その後もグアム代表、香港代表に勝利し3連勝で初日を終えた。
敗戦にも自信は揺るがず
重圧のかかる状況でも、リーダーシップを発揮してチームをまとめた中村主将 【斉藤健仁】
だが、2012年から女子ラグビー初のフルタイムコーチとして選手を強化してきた浅見HCの自信は揺るがなかった。「選手たちには本当に自分たちがこの試合のために走ってきたということを話したい。ここまでしんどい思いをしてきたので、(決勝の)20分走って勝ちます。絶対、(五輪行きの)切符を取ります!」
「トライを取ったら日本に良い流れが来ると思った」
決勝戦で勝ち越しトライを決めた19歳の小出 【斉藤健仁】
後半開始早々、カザフスタン代表にトライを許し7対7の同点に追いつかれた。だが、7分、フィットネス勝負には自信のあったサクラセブンズは、相手の反則からクイックリスタート。タックルを受けながらも大黒田がパスを放り、小出深冬につなぎ、小出が得意のステップで3人をかわして、そのままインゴールに飛び込みトライ。大黒田のゴールも決まって14対7とした。「私がトライを取ったら日本に良い流れが来ると思ったので、ボールをもらったらトライラインに向かって頑張って走りました。試合中も(スタンドから)『日本頑張れ』という声援がすごい励みになった」(小出)