将来はK-1王者としてラスベガスへ…17歳のK-1ファイター・平本蓮の野望

K-1実行委員会

プロ4戦目でいよいよ本戦デビューを飾るK−1甲子園2014王者・平本蓮 【(C)K-1実行委員会】

 9月22日(火・祝)東京・後楽園ホールで開催される「K−1 WORLD GP 2015 〜SURVIVAL WARS〜」で、K−1甲子園2014王者の平本蓮が、いよいよ本戦デビューを飾る。これまでプレリミナリーファイトながらプロ3連勝の17歳の平本は、同じく無敗の18歳の和氣光春と初の本戦で激突する。

技術面だったらトップのプロ選手に負けない

――プロ3戦目となった7月の野口陽平戦を振り返っていただけますか。

 デビュー1戦目と2戦目が1RKOで来ていて、事前の作戦とは違っていたのですが、試合が始まってすぐダウンを奪ったので「今ここでやるしかない!」と思って焦ってしまいました。2Rからは落ち着いて自分が狙っている攻撃を出していこうと思って、結果的に3Rフルに戦っていい経験ができたと思います。

――最初のダウンは予想外のものだったのですか?

 そうですね。始まってすぐのハイキックは周りを驚かせようと思って蹴ったんですけど、ダウンを奪った右ストレートは相手がローを蹴った時にストレートを合わせて、それが入ってダウンになったという感じでした。僕的にはあの一発でダウンになって「相手はあまり打たれ強くないのかな?」と思って攻めたのですが、実は打たれ強かったっていう(苦笑)。しかもこっちが予想していないダウンだったので、少し僕の方が焦ってしまいました。

――試合前はどんな試合展開を予想していたのですか?

 デビューしてからずっとパンチでKOしてきてパンチには自信があるんですけど、今回は蹴りでも倒せるところを見せようと思っていました。それで人を驚かせるKOはハイキックで倒すことだと思ったので、ローを効かせてハイキックで倒そうと思っていました。

――作戦だけでなくどの技で倒すかまでシミュレーションしていたのですね。

 はい。1Rで相手の左目が腫れていたので、2〜3Rのどこかでハイキックが当たるかなと思ったのですが失敗してしまいましたね(苦笑)。

――KO勝ちこそ逃しましたが、プロのリングでフルラウンド戦えたことはいい経験になったのではないですか?

 そうですね。すごくステップアップできたかなと思います。

――野口戦の反省点を踏まえて、どんなことを意識して練習していますか?

 僕が戦っている65kgは最激戦区と言える階級で、トップ選手の試合を見ていると、まず人目で分かるのがパワーの違いです。やっぱりテクニックだけでは補えない部分があるので、しっかり身体を作りたいな、と。同じ体格だったら誰が相手でも勝つ自信があるので、今は身体を作っていこうと思います。僕はまだプロ3戦目ですが、子供の頃からアマチュアで試合をしてきて、技術面だったらトップのプロ選手に負けないと思うんですね。もちろんまだ技術面でも直すところはありますけど、この選手だったら技術でも勝てるなと思うことはあるので、今は身体を作ることを意識しています。

将来は70kgでK−1の世界チャンピオンに

――そしていよいよ9月の後楽園大会で本戦デビューを飾ることになりました。決まった時の心境はいかがでしたか?(取材は対戦相手決定前)

 デビューしてから今まで大事に育ててもらっているなというのが第一印象で、まだ僕も16歳なので不安もあるのですが、試合をしている自分を映像で見ていると「(本戦でも)やれるんじゃないかな?」と思うこともあって。周りからも「次は本戦だね」と言ってもらえて、自分はもうプレリミナリーファイトでやる選手ではないと思うので、しっかり本戦でも素晴らしい試合をしたいです。

――本戦で試合をするとなれば、本戦で戦っているファイターと同じ目線で見られて、タイトル戦線に絡んでいく権利を得たという見方もできます。平本選手はどんな野望を持っていますか?

 野望はたくさんあります! 今、K−1はより大きな会場で大会をやることやいろんなことを考えていると思うのですが、僕には一つ大きな夢があって……それはラスベガスのMGMグランドガーデンでK−1の大会をやって、そのメインイベントで戦うことです。ボクシングやUFCは会場の盛り上がりがすごいと思うんですけど、それを見ていると悔しい気分になるんですよね。ボクシングや総合格闘技を見ていても、絶対にキックボクシングの方が面白いと思うし、なんでこんな素晴らしいスポーツがメジャーになれないんだろうっていう気持ちがあって。まだスポーツとして欠けている部分はあるかもしれないけど、エンターテイメントとしては他のスポーツよりも面白い部分はあると思います。

 この前の70kgトーナメントを見ていて、K−1復活と言えるのは70kgで日本人チャンピオンが生まれた時だと思うんですね。やっぱり70kgは他の階級よりも迫力があるし、どの階級のチャンピオンも素晴らしい選手たちですが、70kgは“黄金のミドル級”と言われるだけあって、他の階級のさらに上を行くものだと思いました。僕は70kgでK−1の世界チャンピオンになるという夢があるんで、将来的にはマラット・グレゴリアンをKOできるようになりたいです。

――将来的にはK−1 WORLD GP−70kg王者になって、ラスベガスで試合をするという壮大な野望があるんですね。

 そうですね。今は65kgが一番面白くて、ゲーオがすごいチャンピオンとして存在していますけど、グレゴリアンみたいな怪物をKOできる日本人が出て来て、70kgで日本人のチャンピオンが出てきたら、70kgが一番面白い階級になると思います。

――それだけの可能性を周りが感じるような試合を見せたいですか?

 はい。70kgで世界を獲る日本人として、一番可能性を秘めているのは自分だという自信があります。K−1のK−1の路線を走って、そこで70kgの世界チャンピオンになれば、それが真の世界一だと思うんですよ。だから僕はそこを目指して頑張りたいと思います!


■K−1「K−1 WORLD GP 2015 IN JAPAN 〜SURVIVAL WARS〜」
9月22日(火・祝)東京・後楽園ホール 開場17:00 開始18:00

【対戦カード】

<スーパーファイト K−1 65kg Fight 3分3R・延長1R>
木村“フィリップ”ミノル(ブラジル/Fighting Kairos/マイウェイジム)
TBA※後日発表

<K−1 WORLD GP 55kg挑戦者決定戦 3分3R・延長1R>
ダニエル・ウィリアムス(オーストラリア/Kao Sok Muay Thai Gym)
チャールズ・ボンジョバーニ (フランス/Tiger’s Den)

<スーパーファイト K−1 70kg Fight 3分3R・延長1R>
松倉信太郎(日本/TRY HARD GYM)
ティエン・シン(中国/武漢唐龍泰拳倶楽部)

<K−1 65kg Fight 3分3R・延長1R>
平本蓮(日本/チームペガサス)
和氣光春(日本/TANG TANG FIGHT CLUB)

<K−1 HEAVYWEIGHT Fight 3分3R・延長1R>
杉本仁(日本/シルバーウルフ)
木村秀和(日本/HALEO TOP TEAM)

<K−1 55kg Fight 3分3R・延長1R>
出貝泰佑(日本/TEAM GYAKUSAN)
伊藤佑一郎(日本/池袋BLUE DOG GYM)

<K−1 70kg Fight 3分3R>
神保克哉(日本/K−1ジム目黒TEAM TIGER)
靖仁(日本/錬空武館高久道場)
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