還暦・藤波が丸藤との一騎打ちに敗れる…=デビュー1周年のLEONAは関本超えならず

高木裕美

藤波にとって約1年4カ月ぶりのシングルマッチ

ドラゴンスクリューを果敢に仕掛けた藤波だったが、最後は3カウントを献上。「自分のすべてを出しても丸藤は手強い相手」と完敗を認めた 【中原義史】

 19日のドラディション「IMMORTAL DRAGON」東京・後楽園ホール大会では、1182人を動員した。メインイベントでは藤波辰爾がプロレスリング・ノアのGHCヘビー級王者・丸藤正道と一騎打ち。還暦とは思えぬ奮闘を見せるも、3カウントを献上した。

 両者は昨年の11.19後楽園大会でのタッグマッチで初遭遇(藤波、金本浩二組vs.丸藤、初代タイガーマスク組)。藤波は、自ら熱望し、昨年のレジェンド・ザ・プロレスリング7.14福岡での長州力戦以来、約1年4カ月ぶりとなるシングルマッチに臨んだ。

完敗を認めるも「いい刺激になった」

還暦を迎えた藤波だが、丸藤とのシングルで刺激を受けたようで、「もう1つ、2つシングルをやってみたい」と貪欲に戦っていく意欲を見せた 【中原義史】

 藤波はドラゴンスクリュー、ドラゴンスリーパーという得意技を繰り出すと、丸藤が繰り出すチョップの連打に胸を真っ赤に腫らしながらも対抗。虎王、不知火は食らいながらも、タイガーフロウジョンは阻止し、逆さ押さえ込みを仕掛けようとしたところを首固めで丸め込まれた。

「現役のチャンピオンに挑んだら足元にも及ばなかった。自分のすべてを出しても、丸藤は手強い相手」と完敗を認めた藤波だが、「いい刺激になった。相手が受けてくれれば、もう1つ2つシングルをやりたい」と、まだまだ貪欲に戦い続ける意欲を見せた。

LEONA「プロレスを背負う覚悟ができた」

デビュー1周年を迎えた藤波ジュニアのLEONAは関本のパワーファイトの前に健闘及ばず、最後はアルゼンチンバックブリーカーにギブアップ 【中原義史】

 デビューからちょうど1周年を迎えた“藤波二世”LEONAは、大日本プロレスの関本大介と一騎打ち。プロレス界屈指のパワーファイターを雪崩式ブレーンバスターで投げ飛ばし、ドロップキック2連弾から初めてのドラゴンロケット砲(トペスイシーダ)を敢行するなど奮闘するも、ダイビングボディープレスからのアルゼンチンバックブリーカーに力尽きた。

 父親の藤波からは「成長を見せられたかは分からないけど、この1年で体つきは明らかに変わってる。いろんなタイプの選手と戦ってきて、それにどう応えるのか期待している」とメッセージが贈られた。対するLEONAは、「藤波という名前と、プロレスというジャンルを背負う覚悟ができた。僕が二世に対する見方を変えます」と2年目に向けて決意表明。試合中に繰り出したドラゴンロケット砲について「夢中だったので覚えてない」と振り返りつつ、「僕にはまだ、ドラゴンと名のつく技は重い」と、父親の偉大さを再確認しつつ、まずは1勝を目標に成長していきたいと意気込んだ。

初代タイガーは華麗なスープレックスで勝利

キレのある動きを見せた初代タイガー。華麗なスープレックスで勝利をつかんだが、12.5リアルジャパンでは大仁田軍団との全面戦争が待ち受ける 【中原義史】

 セミファイナルでは、初代タイガーマスクがまな弟子のスーパー・タイガーと組んで、長井満也、ブラックタイガー組と対戦。リアルジャパン12.5後楽園大会での“邪道”大仁田厚軍団との全面戦争を前に、初代はキレのあるローリングソバットや破壊力十分のツームストン、さらにはフライングボディーアタックまで繰り出し、華麗なタイガースープレックスでブラックに勝利。「体調的にはまあまあ。12.5はケンカファイトで、ガンガン蹴っ飛ばして相手を歩けなくしてやる」と、完全決着を予告した。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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