等々力緑地清掃・緑化活動、継続する大切さ

川崎フロンターレ
チーム・協会

【©KAWASAKI FRONTALE】

8月25日(日)、「ホームタウンである川崎のために貢献がしたい」という選手たちの強い思いを受けて選手会主催の「等々力緑地清掃・緑化活動Supported by ヨネヤマ」が開催された。この日は、日頃ホームゲームでお世話になっているUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuがある等々力緑地に選手と多くのサポーターの方が集まり、緑地周辺のごみ拾いや、草取り、落ちた枯れ木を拾い集めるなど、選手と参加者がごみ袋や道具を手に一体となって美化活動に取り組んだ。

等々力は綺麗な場所

山田新と参加していただいたサポーターとパシャリ 【© KAWASAKI FRONTALE】

とはいえ、ここは「拾うごみがないですよ」と山田新が言うほど綺麗な場所。本気で探してやっとごみを見つけられる程度で、ホームゲームの日に足を運んでもごみが落ちていることは滅多にない。だから実際に活動内で拾ったごみの量は多いわけではないのが正直なところだ。ただ、なぜこのように綺麗な場所になったのか答えを探しに時間を巻き戻して考えてみると多摩川を綺麗にするエコラシコなど含めてフロンターレが清掃活動を積極的に行うことで市民の方々に環境に対する意識が浸透してきた結果とも言えるだろう。

広い視野でゴミを見つけて拾う大島僚太 【© KAWASAKI FRONTALE】

だからこそ継続していくことが重要。初参加となるファンウェルメスケルケン際も「素晴らしい活動ですよね」と笑顔で言葉を口にした。

「ごみを拾いながら子どもたちと『これは可燃ごみかな? それとも不燃ごみかな?』と話しながらごみを拾っていました。ごみの分別はとても大事だし、家庭では出ないごみもあったので学びの時間にもなったと思います。僕自身も改めて学びになったし面白い時間を過ごせました。それに普段プレーしているスタジアムの周りを綺麗にするという取り組みが素晴らしいなと。試合以外でここに来る機会がなかったので、周りがどういう環境なのかと見られてよかったです」

もちろん選手とサポーターがコミュニケーションをとって絆を深められる取り組みの1つだが、清掃活動を通してごみの分別やポイ捨てなどごみが与える環境問題などの啓蒙につなげるのが地域に根ざすフロンターレが活動する意義の1つだ。

「少しでも環境問題の貢献につながれば」(三浦)

ペンキ塗りを頑張ってくれた三浦颯太と橘田健人 【© KAWASAKI FRONTALE】

また今年は市制100周年を迎えた川崎市内開催される「緑化フェア」の準備の1つである、等々力緑地の正面広場に設置予定の花壇やベンチとなるパレットのペンキ塗り体験も実施。参加した橘田健人と三浦颯太の周りにはたくさんの人が集まって楽しそうに作業をしていた。その後「必死に頑張りました」と2人の顔にはペンキが…。三浦は「ケントくん(橘田健人)にやられたんですよ(笑)」とニヤリ。2人とも楽しみながら取り組んでいたよう。そんなこんなで清掃・緑化活動は終了。最後は選手のサイン入りスパイクやユニフォームが当たる抽選会を行ったのちに全行程を終えた。

いつだって楽しむ心を忘れないマルシーニョ 【© KAWASAKI FRONTALE】

「すごくいい活動だと思います。スタジアムの周りを綺麗にしながらサポーターの皆さんと触れ合うことができるし、すごく楽しい1日でした。こうしてサポーターの皆さんがたくさん来てくださり、大人から小さい子どもまでたくさん来てくれました。一緒にスタジアム周りの環境を綺麗にできたし素晴らしい時間でした」(マルシーニョ)

「サポーターの方に日頃からの感謝を伝えられる機会でもあったので楽しかったです。色んな子たちが話しかけてくれたし、いいコミュニケーションをとることができました。みんな暑いなかでも元気で、パワーをもらいました。今日のように綺麗にしようと思えば小さなごみでも拾えるし、普段僕たちが使わせていただいている等々力の周りを綺麗できて嬉しいです。それにごみの問題はどこでもあることだと思うので、少しでもこういう活動で役に立ちたいし、環境問題の貢献につながればなと思います。またみんなの笑顔が力になりましたし、今日は元気をもらいました。改めてフロンターレは温かいチームだと感じました」(三浦)

日本の文化

昨年に参加したバフェティンビ ゴミスが感じたこと 【© KAWASAKI FRONTALE】

日曜日の暑いなかたくさんのサポーターが集まり、自分たちが使っている場所、お世話になっている場所を綺麗にする。それは日本の文化とも言えるだろう。去年、参加したバフェティンビ ゴミスの言葉を思い出す。

「本当にこういった活動をすることは大事だと思います。日本の文化は世界の模範になるべきだと思いますし、日本人はワールドカップのときにも話題になっていましたが試合観戦を終えてスタジアムから帰る際は必ず綺麗にして帰ることで有名です。そういった文化を自分の子どもにも学んでほしいなと感じます。また、フロンターレの活動は世界に向けても模範になりますし、私もこのような活動に参加できる機会をいただき感謝しています」

日本が世界に誇れる一つの文化。今後もフロンターレから国内のみならず世界へと発信していってほしい。

(文・高澤真輝)
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著者プロフィール

神奈川県川崎市をホームタウンとし、1997年にJリーグ加盟を目指してプロ化。J1での年間2位3回、カップ戦での準優勝5回など、あと一歩のところでタイトルを逃し続けてきたことから「シルバーコレクター」と呼ばれることもあったが、クラブ創設21年目となる2017年に明治安田生命J1リーグ初優勝を果たすと、2023年までに7つのタイトルを獲得。ピッチ外でのホームタウン活動にも力を入れており、Jリーグ観戦者調査では10年連続(2010-2019)で地域貢献度No.1の評価を受けている。

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