ロッテ石垣島キャンプ日記 2月4日編

千葉ロッテマリーンズ
チーム・協会

【井口監督と森脇コーチ】

 懐かしい風景だった。2月4日、石垣島キャンプ第1クール最終日。森脇浩司一軍野手総合兼内野守備コーチがノックをする姿を井口資仁監督は見守っていた。
 
「あの人のノックは凄いよ。ボール1個分、2個分を打ち分けている。ちょうど選手がとれるかとれないかギリギリのところにノックをする。オレも現役時代、あのノックで育ててていただいた。懐かしいね」
 
 ノックはただ数をこなせばいいというものではない。質と内容が大事だ。指揮官はホークスでの現役時代、それを森脇コーチから教わり、肌で感じ育った。だからこそ今回、マリーンズに入団をしてもらった。その巧みなノックと経験で内野陣の底上げをお願いしている。
 
 「考えさせるノック。ノックは基礎練習の繰り返しだけど実は奥が深い。ただ受けるのではなくて準備がすごく大事。予測をして反応して、そしてとる。簡単なボールはこない。意表をつく打球や自分の守備範囲を少し超える打球。それに対して集中して挑むことで成長する」と井口監督。そう話すとじっと、ノックを見守った。微動だにせず、ただ見守る。反復練習ではあるが、考えながら行わないと意味がない。選手たちの姿勢に問いかけた。
 
 「第1クールはみんなしっかりと動いてくれていた。第2クールではさらにもう1段階、レベルアップした内容になる」

 晴天に恵まれた充実の石垣島キャンプ第1クールは終わった。懐かしのノックがさらに心を満たし豊かにしてくれた。そして次からは実戦形式の練習もさらに細かく深くなる。帰路につく井口監督の背中は高揚感に包まれていた。

文 千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原紀章
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