清原和博への告白
プロローグ
広島の街で生まれ育ち、子供の頃からカープファンだった。衣笠祥雄さん、高橋慶彦さん…。すごい選手がそろっていた当時の広島にあって、山本浩二さんは別格の存在だった。同じ広島生まれの大スター。いつか同じようにカープの選手になる…と幼心に思った。広島工では甲子園には出場できず、駒大でもレギュラーになれたのは4年春から。進路を決める秋、太田誠監督に「プロに行きたいです」と何度も訴えた。長男だから親元へ返さないと…と考えてくれたのだろう。カープとの縁をつないでくれた。半信半疑で迎えたドラフト会議で6位指名。たいした実績がなかったから、他の大学では「あの新井がなぜ指名されたのか」と話題になったほどだ。覚悟していた厳しい世界。実際は予想以上だった。
一覧
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【まえがき】新井さんが振り返る20年の現役生活 ネット裏から試合を観る日々に思うこと
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第1回 挫折から始まった新井さんのプロ人生 まさかの開幕一軍も喜べなかった理由
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第2回 新井さんの初先発、初HRの舞台裏 「少し自信がついた」一戦
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第3回 新井さんが41歳までプレーできた原点 猛練習、罵声、正座でファンから失笑も…
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第4回 新井さんが3年目で思い知ったプロの厳しさ 「休むな!」金本さんの言葉と遅かった後悔
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第5回 新井さんが4年目にした “大きな勘違い” 「金本の後継者」として感じた四番の責任
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第6回 ミスター赤ヘルの言葉に涙、人生最大の挫折 悪循環の迷路にいた新井さんに来た連絡
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第7回 新井さんが最も思い出深い安打 「黒田さんのために」放った一打の背景
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第8回 ブラウン監督から新井さんが受けた影響 「もらう」よりも「与える」の方が大事
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第9回 新井さん、涙のFA会見の真相「金本さんと……」
新井貴浩 ただ、ありがとう 「すべての出会いに感謝します」
2018年シーズン限りで、
惜しまれつつもプロ野球現役生活に
別れを告げた元広島東洋カープの新井貴浩。
カープ復帰後は、常にチーム愛を貫き、
若手のチームメートに寄り添うことだけを考えた。
現役生活20年。新井貴浩という野球人が、
なぜ、こんなにも人を惹きつけるのか、
そして愛されるのか――。
そんな新井貴浩が出来上がったのは、
”運命的な出会い”の連続のよるものだった!
ユニフォームを脱いだ新井貴浩が、
改めて、自身の野球半生を振り返り、
そして未来について熱く語る待望の自叙伝。
スポーツナビ未掲載を含む全12章を収録。
出版社:ベースボール・マガジン社
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