ロッテの「6」を受け継いだドラ1西川史礁 プロのレベルに衝撃も“開き直り”で日々成長へ
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今は、シーズンに入る前にアピールをする大事な場だと思いますが、1試合、1試合、終えるごとに自信がついてきていますし、プロの環境というものに少しずつ慣れて来ています。
ーー西川選手が野球をプレーするうえで、大事にしていることは?
「継続すること」を大事にしています。調子が良い時にどれだけそれを“継続”できるのか、そして、良い状態を保つために、その時にやっている練習をどれだけ“継続”して取り組めるのかを意識してきました。「継続」という言葉は、学生の時から大事にしてきましたし、プロに入ってからも、大切にし続けていこうと思っています。
ーー過去をさかのぼると、背番号「6」は、大学の先輩であり、同じ右の強打者である井口資仁さんが付けられていました。背番号が決定した時、最初にどんなことを思われましたか?
まず、1桁の背番号をつけたいという思いがずっとありました。そのなかで僕に6番を託してくださったと知った時は、やはり最初に井口さんの顔が思い浮かびましたね。青学の先輩でもある井口さんをはじめとして、落合さんや初芝さんなど、偉大な方々が着けられてきた番号なので、その背番号に恥じないようなプレーをして、いずれは「マリーンズの6番と言えば、西川」と言われるような選手になりたいです。
ーー2月の練習試合で、井口さんと初めて顔を合わせたそうですね。
はい。「良い番号をつけてるね。頑張って!」と声をかけていただきました。
自分のスイングに自信を持っているからこそ、開き直れる
キャンプは、まずは怪我をしないことを一番に考えていました。そのなかで今までやってきたことを出し切るということを継続して取り組むことができたので、キャンプ期間中は毎日とても充実した時間を過ごすことができました。練習試合やオープン戦も入ってきましたが、すごく良い流れで調整が進んでいると感じていますし、引き続き1試合1試合を大切にしながら、結果を求めてやっていきたいなと思います。
ーーチームに合流して、一番衝撃を受けた選手は?
最初は、プロ入りした実感がわかないところもあり、選手全員のレベルの高さに「これがプロか……」と衝撃を受けたんですが、そのなかでも、山口航輝さんと山本大斗ですね。キャンプ中は、3人で一緒にバッティング練習をすることが多かったんです。2人とも僕と同じタイプの長距離バッターですが、これまで見たことのないような打球を目の前で見て、とても驚きました。ただ、僕にとってはライバルなので、2人に負けないようにと思って、僕自身も練習に取り組んでいます。
ーーこれまで以上に野球漬けの毎日を過ごされているかと思いますが、連日試合が続くなかで、気持ちの切り替えやメンタルコントロールで工夫していることはありますか?
大学の時は、プロのように毎日試合があるわけではなかったので、1試合を反省する時間が長かったです。ただ、プロはほぼ毎日が試合なので、「1試合の結果を引きずってたら、どんどん悪い方向に行ってしまうよ」といろいろな先輩からアドバイスをいただきました。
実際に、現在オープン戦が続いていくなかで、例えば2打席で交代した日や結果が出なかった日は、そのことについてあまり考えないように意識しています。もちろん、反省するべきところなどはきちんと考えますが……。でも、自分のスイングに自信を持っているからこそ、開き直れるんです。もし結果がついてこなかったら、それ以上に練習すればいいだけですし、そういうふうに開き直って考えられるようになりました。
ーー普段からよくコミュニケーションを取る選手はどなたですか?
野球の技術に関しては、本当にいろいろな人に聞きますね。特に、松川(虎生)は、年齢は1個下になるんですけど、よくコミュニケーションを取ります。例え年下の選手であっても、気になることがあったら聞きに行った方が間違いなく自分自身にとってプラスになりますし、語弊があるかもしれませんが、他の選手からうまく技術を盗んで、スキルアップにつなげていきたいなと思っています。自己成長のために、たとえ小さなことであっても、先輩・後輩関係なく、遠慮せずに聞くようにしていますね。
ーー吉井監督とはどんな会話を?
吉井監督と僕は、和歌山県出身という共通点があるので、和歌山の話題がすごく多いですね(笑)もちろん野球のことも話しますが、和歌山県民同士の会話で良い雰囲気でやらせていただいています。