王者・コンサドーレを止めるチームは? カーリング日本選手権男子を展望
出場10チームが2ブロックに分かれ1次予選リーグを戦い、上位3チームずつ、計6チームが2次予選リーグに進出。2次予選では1次予選の結果を持ち越す形でリーグ戦を行い、1位のチームは一気に決勝へ。同2位と3位のチームが準決勝を戦うレギュレーションだ。
併せて、2026年のミラノ・コルティナダンペッツォ五輪代表候補争いも佳境を迎える。
前回大会で優勝した北海道コンサドーレ札幌カーリングチーム(以下コンサドーレ)はすでに代表候補の権利を有しており、世界ランキング最上位(20位)の条件も満たしているため、今大会で連覇を達成すれば代表候補チームに内定して五輪出場枠を獲りにいくことになる。
打倒コンサドーレの旗振り役となるチームはどこか
1次予選リーグCブロックにはその対抗馬である、昨年準優勝のSC軽井沢クラブ、平昌五輪代表の両角友佑擁するTM軽井沢、昨大会3位のLOCOSOLARE(ロコ・ドラーゴ)がひしめき合う。
世界ランキングや今季の戦績に大きな開きはないが、相性という点ではLOCOSOLAREに分があり、直接対決では互角以上の成績だ。元々、火力のあるチームで、スキップの前田拓海の指し示すブラシは常に複数点やスティールの気配を探っている。序盤からアイスリーディングとストーンセレクションが噛み合えば大会の主役になる可能性は十分だ。フィフスにはサード中原亜星の弟でジュニア日本代表の19歳、中原太亜が入り、本橋麻里と小野寺亮二がコーチ登録している。女子のロコ・ソラーレの存在も含め、ロコファミリー一丸で勝ちにゆく。
そういった意味ではCブロックは、「ファミリー」や「グループ」といった単語がキーワードとして浮かんでくる。SC軽井沢クラブは昨年王者の女子チームが、TM軽井沢は両角がコーチを務める中部電力がそれぞれ出場している。もちろん、アイスの豊富な情報があってもそれを活かす戦術や技術が伴わなければ意味がないが、この3チームに関してはいずれも間違いなく国内トップレベルだ。アイスに応じた戦い方ができる。
まず興味深いのは、男子の初戦は2月3日の朝から始まるが、その日の夜のゲームでSC軽井沢クラブとTM軽井沢の“軽井沢ダービー”が実現したことだ。お互い1試合を消化した初日のアイスだが、未知の夜の時間帯のゲーム。攻めるのか、かわすのか。SC軽井沢クラブの栁澤李空と山口剛史、TM軽井沢の両角と松村雄太、日本代表経験も豊富な両バックエンドの駆け引きが垣間見えるに違いない。まずはハウスに石をためにいくのはどちらのチームだろうか。
翌4日にはLOCOSOLAREとSC軽井沢クラブ、1次予選リーグ最終日の5日にはLOCOSOLAREとTM軽井沢クラブが対戦する。2次予選リーグに進むのは3チームだが、2次予選では1次で同ブロックだったチームとの再戦は行われない。Dブロックを抜けてきた3チームとの3試合が追加されることになるが、1次予選での当該チーム同士の成績は持ち越される。例えば、全勝で1次予選を抜ければ2勝0敗から2次予選がスタートするため、突破チーム同士の1次予選での直接対決の結果は非常に重いものになる。まず優位に立って打倒コンサドーレの旗を振るのはどのチームだろうか。