東海大の同級生&ライバルが“前哨戦”対談 大倉と坂本はA東京と名古屋Dの注目対決にどう臨む?
大倉(左)はA東京、坂本(右)は名古屋Dでプレーしている 【(c)ALVARK TOKYO/(c)NAGOYAD】
12月上旬にそんなA東京と名古屋Dの対戦が立て続けに組まれている。4日(水)は天皇杯準々決勝が愛知のドルフィンズアリーナで開催される。11日(水)はB1のリーグ戦で、会場は国立代々木競技場第一体育館だ。
そんな両チームに分かれて、東海大の同級生がプレーをしている。大倉颯太選手(そうた/A東京)と坂本聖芽選手(せいが/名古屋D)はどちらも1999年生まれの25歳で、同じコンボガード(ポイントガード/シューティングガードの兼任)だ。
今回は12月前半の2試合に向けた「前哨戦」として、大倉選手と坂本選手が対談をしている。お互いの出会い、東海大時代の思い出、両チームの魅力といったテーマで、それぞれの「らしさ」がよく伝わる内容だ。
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お互いを知ったのは中学時代
大倉は今季からA東京に移籍 【(c)ALVARK TOKYO】
坂本 僕が知ったのが中2です。招待試合みたいな感じで対戦して、それで覚えました。大倉はミニバスのときも月バスに出ていたと思うし「スーパースター」でした。中学校1年生から知っていました。
大倉 聖芽は伝統のある強いチームにいて、僕らともライバルみたいな関係があって、意識する関係でしたね。他にも上手な選手はいたのですが、聖芽は動きが激しくて印象的でした。
――大倉選手は石川県の野々市市立布水中出身ですが、坂本選手の中学校時代は……。
坂本 僕は埼玉県の(上尾市立)大石中です。中学2年の春に群馬から転校をして、2年間は埼玉で学校生活を送っていました。
――大倉選手は今年からA東京に移籍して、坂本選手は名古屋Dでプレーしています。大倉選手は千葉ジェッツから移籍してきて、いかがですか?
大倉 フレッシュな気持ちだし、たくさんのスタッフ陣にも恵まれて、自分に厳しい環境でやれているところは本当にプラスです。あと、このアルバルクでデイニアス(・アドマイティス)ヘッドコーチの違ったスタイルのバスケットを学べて、それもすごく大きい収穫です。しばらくタイトルから遠ざかっているアルバルクに僕が入って、優勝を勝ち取る志もあります。年齢的には僕が一番若いですし、エネルギー、スパイスをチームに与えていきたいと思います。
切磋琢磨でレベルアップ
坂本は大倉との対戦、練習で守備力を高めた 【(c)NAGOYAD】
大倉 高校でも聖芽の中部第一と、僕らの北陸学院は練習試合を本当によくしていたので、自然と仲もよくなっていました。大学でチームメイトになれて、すごく嬉しかったです。
坂本 嬉しいですね!僕は颯太がずっと憧れで、中高とトップを走ってきていた選手でした。高校では何回もマッチアップしましたし、颯太が点を取って僕がずっと監督に怒られることもありました(苦笑)大学もそうですけど、正直もうやりたくなかったです。でもその経験があったからこそ、高校・大学と颯太も含めて高いレベルでできたからこそ、今があるのかなと思います。
――坂本選手から見れば大倉選手は心強いチームメイトでもあり、自分のプレータイムを奪うライバルでもあったと思いますが、そこはいかがですか?
坂本 ポジションがかぶりますし、先輩の方もいますし、1年生から試合に出ようとなると、なかなか難しいと覚悟はしていました。「大変な4年間になるな」という思いでした。
大倉 毎日練習を一緒にする中で、聖芽はすごくモチベーションが高くて、ハングリーなメンタリティーを持っていました。僕はそこで成長させられたと強く思っています。練習から常に100%をぶつけてくるので、本当に嫌でしたね……。ただ練習の質は上がりましたし、他の選手にとっても聖芽はそういう存在でした。チームとしても個人としても、嫌な思い出でありいい思い出で。感謝しています。
坂本 自分が東海大で伸びたのはDFです。今でも自分の武器ですし、ずっと颯太とマッチアップしてきました。こちらも100%でやらないとついていけないし、止められません。颯太も言いましたけど、自分も気を抜けなかった。毎日とにかく一生懸命、ハードにやった感じです。
――お二人が3年生のとき、1年生に河村勇輝選手が入学してきました。既に三遠ネオフェニックスの特別指定でBリーグのデビューも済ませた「スーパールーキー」でしたが、どんな後輩でしたか?
大倉 そのときはコロナもあったのですが、試合が少ない中で練習をタフにやっていました。上手だなという印象ももちろんありましたけど、僕は特に……分からないです。今こうやって活躍している彼を見て、素直にすごいなと思います。求められている答えになっていないかもしれませんが(苦笑)。
坂本 福岡第一のときの天皇杯も見ていましたし、すごく速くて、すごく上手な印象でした。大学のときは彼が1番(ポイントガード)、自分が2番(シューティングガード)で一緒に出ることもよくありました。本当にいいところにパスが来るし、彼がボールを持つと自分たちも一緒に走れて良い流れになっていました。DFも一段とテンポ上がるようなプレーヤーで、すごくやりやすかったですね。