糖質ゼロ/オフビールの効果的な飲み方を栄養士に聞いてみた

MELOS -メロス-
 仕事終わりの冷たいビールは格別ですが、「ビールは太る!?」というイメージによって普段の食事でも避けるダイエッターもいるようです。そこで、健康に気をつけたい(けれどビールは飲みたい)人の間で人気なのが「糖質オフ」や「糖質ゼロ」のビール飲料です。

 栄養士の田村つぼみさんに、「糖質ゼロ/オフ」の効果的な飲み方などについてアドバイスいただきました。

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ビールに含まれる“糖質”って何?

【MELOS】

 私たちのカラダを動かす大切なエネルギー源である炭水化物とは、「糖質」と「食物繊維」の総称です。糖質には砂糖、果糖、穀物やイモ類に含まれるでんぷん質などがあり、体内で分解されてエネルギーになります。一方、食物繊維は体内で分解されずに排出されます。

 一般なビールの主原料は大麦の麦芽。それに含まれるでんぷん質をビール酵母が分解してアルコールに変化させること(発酵)でビールが誕生します。つまり、本来のビールには原料となる糖質が必ず必要なのであり、ビールならではの旨味のもとにもなっています。

 糖質は“カラダのエンジン”のようなもの。カラダを動かすためのエネルギーとなるのですが、エンジンとして使われずに余った分は中性脂肪として体内に蓄積されるため、肥満や病気になりやすくなってしまいます。つまり、糖質の摂り過ぎはNGなのです!

 たとえばウイスキーや焼酎は蒸留酒であり、発酵のあとに糖分を飛ばすため糖質を含んでいません。もし糖質を制限するなら焼酎やウイスキーの方がおすすめなのですが、アルコール度数が高いためカロリーも高めです。

 さらにビールの醍醐味は、炭酸による“のどごし”の爽やかさにあります。どうしても「ビールののどごしがほしい!」というビール好きのために開発されたのが「糖質ゼロ/オフ」なのです。

「糖質ゼロ」と「糖質オフ」はなにが違うの?

 ビールの糖質を削除するといっても、「ゼロ」と「オフ」では意味が異なります。「ゼロ」の記載があるものは、糖質が100mlあたり0.5g未満のもの。「オフ」は、一般の同等製品と比べたときに25%以上の軽減があり、さらに100mlあたり2.5g以下(飲料系)のものを指します。つまり「オフ」は範囲が広く、注意が必要です。厳格に糖質を避けたいときには「ゼロ」と記載されたものを選ぶようにしましょう。

 糖質を減らしたことの影響について、料理家であり栄養士の田村つぼみさんはこう述べます。

「糖質ゼロ/オフの製品は、通常のビールから糖質を除いているので多少味わいに変化は出ますが、その分アルコール度数を高めたりと各社が工夫されているので、商品によってはそれを感じにくいものもあるかと思います」

“お酒”であることを忘れずに上手に飲む

 糖質ゼロ/オフのビール飲料といっても、(ノンアルコール製品以外は)アルコールが含まれた立派な“お酒”。飲み方には十分気をつけたいところです。田村つぼみさんはこう忠告します。

「まず、カロリーを摂取しすぎないためには、もちろん飲みすぎないこと。その日のご飯の量を減らすなどをして、飲んだカロリーや糖質分を他に置き換えることが大事です。ビールにはもともと、アミノ酸、ビタミン類、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれています。せっかく糖質を減らしているので、おつまみや食事も糖質が低いものにしましょう。豆腐や枝豆などが手軽でヘルシーですが、野菜のナムルや発酵食品もおすすめです。同時にタンパク質もしっかり摂ってください。旬の焼き魚や、甘いタレではなく塩味でソテーした鶏肉など、良質な油や焼いた香りとともに楽しむといいですね」
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