小林夢果、ツアー初優勝のカギは100ヤード

チーム・協会

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

NOBUTA GROUP マスターズGC レディース マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県)第3日

 首位と2打差の3位で迎える自身2度目の最終日最終組でのラウンド。小林夢果は大きな不安を抱えながらも小さな期待を抱きつつ臨むつもりだという。「やっぱり、上位にいる人は何度も優勝していますし、自分とは経験値が違いますからね」。第3日は雨が降る悪コンディションだったが、首位のイ ミニョンが68で回ったことに驚き、同じく首位の岩井明愛が15番・パー5でイーグルを奪ったことにも驚嘆した。「やっぱり、ショットの正確性が自分とは違いますよ」と、つい弱気になる。

 ただ、小林自身も今大会は1日4アンダーを目標にしてスタートし、第1日、第2日はどちらも4アンダーをマーク。第3日も3アンダーで回っているのだ。最終日に同組となるイ、岩井に引け目を感じる必要はない。実際、今大会の中でも小林は成長を遂げている。師匠であるジャンボ尾崎も認める飛ばし屋だが、飛距離は武器になると同時に、時としてミスを招く要因にもなりかねない。第1日、小林はアウトコースで2つあるパー5でどちらもボギーを叩いた。2オンを狙いにいったのが裏目に出た。

 そこで、第1日のインコースと第2日、第3日はパー5での2オン狙いを封印した結果、6個のバーディーを奪った。「実は、刻むときにピンまで100ヤードを残すようにしています。54度のウェッジでフルショットしたらちょうど100ヤードなんです」。100ヤードをきっちり打てるだけでなく、100ヤードを残せるようになったところも成長した証だろう。

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

 小林にとっては今季が初めてのJLPGAツアーフル参戦となる。シーズンを通してのスタミナ配分にはまだ慣れておらず、しかも、パワーヒッターだけに、つい体に負担がかかるのか、ケガをすることも少なくない。実際、現在も左肩を痛めており、痛み止めを服用し、ラウンド後は患部を氷のうで冷やしているという。ただ、この位置で最終日を迎える以上、そんな泣き言はいってられない。現在、メルセデス・ランキング40位にいるが、今後の成績次第では、最終戦のJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップにも出場できるのだ。

 もちろん、ツアー初優勝のチャンスも十分ある。「おそらく上位の皆さんはスコアをしっかり伸ばしてくると思うので、最低でも6つは伸ばさないといけないでしょうね」と、優勝への期待もしっかり抱いている小林。同学年である03年度世代は、竹田麗央の7勝を筆頭に、6人で計20勝を挙げている。当然、小林もそこに名を連ねたい思いは強い。

 「明日もパー5は100ヤード残せるように頑張ります」。思惑どおりのコースマネジメントができれば、それ以外にあと2つ伸ばせば目標の6アンダーとなる。まずはその数字を目指して最終日を戦うつもりだ。(山西 英希)
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