連覇を果たしたパラバドミントン日本の“男女エース” 重圧を乗り越えた2人の信頼関係
決勝を制し、125連勝を成し遂げた梶原大暉
ガッツポーズを見せる梶原。決勝でも圧倒的な強さを見せて金メダルを獲得した 【写真は共同】
「序盤からしっかり自分のバトミントンができた」と振り返ったように、最初の長いラリーを制すと、そのまま7連続でポイントを獲得。崩れることなく盤石な試合運びを見せ、第1ゲームを21-10で先取する。
第2ゲームは一進一退の攻防から始まるも、中盤から徐々に点差を広げ11-7でゲームを折り返した。そこから「相手の動きを想像しながら、自分のショットを選択できた場面が最後は特に多かった」と話すように点数を伸ばし、最後は4連続ポイントを決め、21-10で快勝。まさに“格好よく”金メダルを獲得した。
梶原は国際大会での連勝が125まで伸びたことについて「目の前の1戦1戦に集中してできた結果」と振り返りつつ、「もっともっと強くなって、見ている方を魅了できるバドミントンができるようになりたい」と話した。
重圧を乗り越え、次なる目標は
「里見紗李奈は金メダルを取ると思われているプレッシャーに応えなきゃいけないというのが、やっぱり不安だった」(里見)
「金メダルを期待されている中での戦いだった」(梶原)
連覇を期待される重圧の中、両エースは互いを鼓舞してきたという。里見は「(梶原からの)金メダルを取ろうねという一言でも、すごくいい意味でプレッシャーになったりしつつ、同じ目標を同じ温度で目指せる仲間がいることに、すごく支えられた」とその存在の大きさを語れば、梶原も「(連覇を目指す)自分と重ねる部分があったり、刺激をもらう部分もたくさんあった」と話した。
里見は最後に「また4年後、3連覇を目指して頑張ります。ちょっと期待していてください」と抱負を語った。梶原も「シングルスの3連覇と、ダブルスでも(金メダルを)本当に取りたい。今度こそ2冠を達成したいです」と次の目標を口にした。
大きな重圧を乗り越えた日本の男女エースが獲得した“連覇”という偉業。それでも2人は新たな目標に向かって邁進していく。
(取材・文:山田遼/スポーツナビ)