ユーティリティはそもそもやさしいクラブではない!? 「買って失敗」しないための注意点を解説
【ゴルフサプリ】
「やさしく距離も高さも出せると思って買ったのに……」とユーティリティを買ったのに、なんか思ってたのと違う? そんなことにならないために! ユーティリティとはなんぞや? ということを、改めて考えてみましょう。クラブフィッターでクラフトマンのオグさんこと小倉勇人氏が解説します。
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現代のUTは幅広いゴルファーに向けたモデルが用意されている
ロングアイアンやショートウッドの距離をカバーするクラブとして、多くのゴルファーに愛用されているUT。ひと昔前までは『アマチュアのためのお助けクラブ』というイメージがありましたが、現代のUTは決してそんなことはありません。もちろんエンジョイゴルファーに向けたミスに強いモデルも多く存在しますが、ツアープロや上級者のニーズに応えるような、強弾道、操作性といった性能を磨いたモデルも用意されています。特に想定飛距離の長いロフトの立った番手は、ミスに強いモデルを欲したゴルファーが、誤って上級者向けのモデルを購入してしまうと、高さが出なかったり、ボールがつかまらず右へのミスが増えてしまったりする可能性があります。
高さやつかまりはロフト角の影響が大きいので、想定飛距離がロングアイアンと重なる23度以上のモデルであれば、一般的なパワーを持つゴルファーならそれなりに打てるとは思いますが、アイアン以上の飛距離を求めてロフトの立ったモデルの購入を検討している場合は、ロフト角の選定はもちろん、モデルごとの性能、長さの設定、そして装着されるシャフトのスペックである重量帯やフレックスは、しっかり吟味することをオススメします。
UTは、フェアウェイウッド、アイアン両方の飛距離と重なる番手を持つ、使い勝手のよいクラブです。それだけにしっかり他のクラブとの整合性を取らないと、かえって他のクラブの調子を崩すクラブになってしまう可能性もあります。ウェイトフローやシャフトの特性など、他のクラブとのつながりも考えてセッティングすれば、真のお助けクラブになってくれるでしょう!
そもそもUTはボールが上がりやすいヘッドではない
UTは
・FWよりもクラブ長さが短いから、FWよりも当てやすい
・ロングアイアンよりもミスに強く球が上がりやすい
といったポジションのクラブなのです。
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どんな性能が欲しいかを整理してからモデルやスペックを選ぼう
とにかくミスに強いモデルが欲しいという方も、ヘッドサイズが大きめで奥行きの深いモデルがオススメです。そのほうが、重心深度が深く設計されている可能性が高く、ミスに強いモデルに設計されているはずです。
左はツアーモデルのUT、中央は幅広いゴルファー向け。右のFWと比べて重心深度が浅い設計になるのは見た目にも明らか。それぞれ想定されたゴルファーや弾道が違うので、こうした差が出てくる。 【ゴルフサプリ】
またUTに飛距離を求め、ロフトの立ったモデルを検討しているなら、弾道の高さはあまり期待しないほうが良いでしょう。弾道の高さは、ロフトの影響が大きく、ヘッドの奥行きがないUTは、ある程度ヘッドスピードがないと高さを確保しにくいです。距離と高さを両立したいなら、ショートウッドのほうが楽に上がって距離も稼ぎやすいですよ。
【ロングアイアンの代わり/高さがほしい】
・ヘッドサイズが大きめの重心深度が深そうなUTを選ぶ
・ロフト20度以下のUTで高さを出すならHS42m/s以上が必要
・高さも飛距離もほしい場合はショートウッドも選択肢に入れて考える
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元ゴルフ雑誌編集者のスウィング&クラブアドバイザー。現在は千葉県にあるゴルフ練習場「ユニオンゴルフクラブ」にて「ゴルフフィールズ ユニオンゴルフ店」で店長をしつつ、過去の経験で得た知識を武器にゴルフライターとしても活躍中。飛距離は250ヤード、持ち球はフェード。ベストスコア68
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