インターハイ「夏のベスト4」が出揃う 玉田圭司監督率いる昌平は因縁の準決勝へ挑む
玉田監督率いる昌平は、「4強」の歴史を塗り替えられるか
「どうしてこれを前半からやれなかった?」
ただ、別にネガティブな言葉をぶつけたというわけではない。
「でも、こういう試合で自分たちのポテンシャルみたいなものの大きさを俺も感じたし、選手たちも感じられたと思う。僕にとってもそうだし、選手たちにとっては単なる1勝ではないなと思っています」
全国屈指の堅陣を誇る桐光を圧倒して切り崩して追い付けたのは、チームの財産、自信になるという確信もあるようだった。
昌平はこれで総体に5度出場し、4度の4強入りという驚異的な「夏の強さ」を見せ付ける結果にもなった。ただ、4強の先には一度も進めていないという結果でもある。この点について玉田監督にぶつけてみると、ニヤリと笑ってこう返してきた。
「俺はそんなの知らない」
ここから勝敗を分ける要素は「細かい部分」と強調しつつ、「今年から昌平の監督になって、それ(4強超え)にチャレンジできるのはすごく良いこと」と前向きに捉える。
ちなみに玉田監督は習志野高校時代にも総体で4強を経験。日本一も期待されたチームだったが、玉田監督は「ケガで準決勝に出られなかった」中で、無念の敗退に終わった。
当時のチームメイトたちが現在は昌平のスタッフとして脇を固めている体制のため、玉田監督は「俺が痛み止めを飲み忘れて試合に出なかったと、いまだに言われている」と苦笑い。「その悔しさもちょっとは残っている」と、26年前の記憶も交えつつ、あらためて”夏の4強超え”に挑むことになる。