【YouTube】ABEMAコラボ企画 「MLB研究所」

「時代が変わった」大谷とジャッジは三冠王を取れる? 元メジャーリーガー、評論家、アナリストが徹底討論

加賀一輝

打球速度にまつわる“罠”

【ABEMA 野球【公式】 / アベマでMLB】

 後半は打者のデータ指標について深掘りしていく。

 まず小林氏が紹介したのがバットのトラッキングデータ。ヘッドスピードであったり、ボールを捉える正確性が可視化されているそうだ。われわれも何気なく使う「打球速度」もトラッキングデータの一環。あらゆるデータが配信などを通して届けられ、今や野球好きの共通言語となっている。

 ここで西岡氏が速度の速い打球を打つにあたり、陥りやすい“罠”を指摘する。

「ジャッジ選手にしても大谷選手にしても、ある程度の身体を持っているから速い打球が生まれると思われがちですけど、やっぱりバットの芯に当てる能力の高い人が速い打球を打てる。どれだけ筋肉をつけていても、芯に当たらずにポイントがズレたら打球速度は落ちるので」

 DJケチャップ氏が「打球速度はイコール力ではなくて、力×スイートスポット(芯)に当てる技術?」と振ると、西岡氏は「それとバランス、タイミングも必要ですよね」と付け加える。

 改めて、バッティングは奥が深い。

 この後「Squared-Up率(スクエアドアップ率)」という最新指標についても登場する。どういうものか知りたい方はぜひ本編で確かめてもらえれば。

ジャッジ「大谷の一番すごいところは“目”」

【ABEMA 野球【公式】 / アベマでMLB】

 大谷とジャッジの打撃には共通点、違いがあるのだろうか?

 共通点はスイングスピードの速さに加えて「ミート力の高さ」があると小林氏は指摘。大谷は300選手中上位10%、ジャッジも同25%以内に入ってくるという。

 選球眼に関して、データ上だとジャッジが一枚上手とされているが、福島氏は3年前にジャッジから直接聞いた話として「大谷の一番すごいところは“目”」だというエピソードを披露。「どんな球種に対しても初球から捉えるところはかなわない」と語ったそうだ。

 打球の傾向は大きな違いがある。ライナー性の打球が多い大谷、フライ系を打ち上げるジャッジと違いが出ているのだが、これに関して福島氏と西岡氏が持論を展開。福島氏は「本拠地球場」、西岡氏は「右打者と左打者の違い」から2人の打撃スタイルを語る。それぞれの深い分析にDJケチャップ氏も思わず「神回!」と唸ってしまう内容は、本編で確かめてみよう。

 そして、ABEMA公式YouTubeでは「今永昇太 メジャー1年目の立ち位置」と題して、過去の日本人投手の活躍にも触れながら、今永の奮闘に迫っていく。こちらも公開済みなので、ぜひ観てもらいたい。

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著者プロフィール

1988年3月6日、愛知県生まれ。成蹊大学卒業後、一般企業を経て独立。ライティング、MCなど幅広く活動する。2016年〜23年まで『スポーツナビ』にて編集・編成を担当。在職中に五輪・パラリンピックへの派遣、『Number』『文春オンライン』等への寄稿を経験。趣味は草野球で、1週間で20イニング投げることも。

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