パリ五輪前最後の“コクリツ”で熱狂を生み出せるか FC東京をけん引する4人の五輪世代
FC東京をチャレンジの場とした若手有望株も
AFC U23アジアカップで猛威をふるった松木(左)・荒木(右)のコンビ 【©FC TOKYO】
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FC東京への期限付き移籍で開花した荒木遼太郎 【©FC TOKYO】
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“コクリツ”で最高のエンターテインメントを
「7・13」の新潟戦で、FC東京の国立無敗神話は継続されるのか 【(C)J.LEAGUE】
この試合で今シーズン初先発を果たしたのが野澤だった。第5節川崎フロンターレ戦では先発していた波多野豪が一発退場となり、後半30分からスクランブル出場。3失点負けの苦杯を舐めたが、そこから中3日で準備して臨んだこの浦和戦ではチアゴ・サンタナのゴラッソのみの1失点にとどめ、続く同じ国立での第7節鹿島アントラーズ戦ではクリーンシート。見事なセーブを連発して崩れかけたチームを立て直し、試合が終わるや否や、足早にAFC U23アジアカップがおこなわれるカタールへと旅立っていった。
この国立の高揚を、野澤は次のように語った。
「国立ではどんなゴールも記憶に残りやすい。やっぱり盛り上がりますし、楽しいなっていうのが一番ですね。勢いを持って攻撃している時はみんなワクワクしていて、そういうところが一番楽しいと思います。あの時、ぼくは初スタメン。国立の試合にかける想いがありましたし、勝利につなげられて本当に良かったと思っています」
ひたむきに走り、ボールを追いかけた、あの国立での感動が「7・13」にも再現されないとも限らない。野澤は広くサッカーファンに向け、こう呼びかける。
「もし来ていただけたなら、絶対に楽しませます。国立で、全力で最高のエンターテインメントを披露したいと思っています」
勝利に迫ることでFC東京のファン・サポーターを喜ばせたいという想いももちろんある。だがそこに加えて、勝敗を超越した次元で、最高の興奮を届けたいという想いもあるのだ。
「ゴールに迫る攻防があれば一番楽しいかなと思うんです。0-0のような得点が入らない試合になったとしても、何度でもゴールに迫り続けるような展開であれば、観ていて損はしないし、ワクワクするんじゃないかな、と。あっという間の90分間を披露したいなと思っています。皆さん攻撃が楽しいと思うんですけど、守備でもぼくらが身体を張って、魂込めて守備しているところを観ていただけたら、どんどんギアが上がってくるんじゃないかなと思います」
2024年7月13日19時、“コクリツ”という魔力のかかった劇場で、若き青赤戦士たちが人々を最高の熱狂に引きずり込む。