ライト級第一人者の吉野修一郎が1年2カ月ぶり復帰戦 大橋ジムのホープ4人がデビュー【6月のボクシング注目試合】
新旧女子アマチュアホープが競演
チャオズ箕輪(右)と奥田朋子は昨年3月以来の再戦 【写真:ボクシング・ビート】
箕輪は元WBO女子世界スーパーフライ級王者の奥田朋子(堺春木/41歳、8勝2KO5敗2分)と空位のWBO女子アジアパシフィック同級王座を争う。昨年3月、両者は後楽園ホールで対戦し、箕輪が8回判定勝ちも僅差2-0の微妙な判定で、決着をつける1年越しの再戦になる。
長身167cmの奥田に対し、箕輪は159cmと身長差こそ8cmあるが、主戦場は近い距離の両者。箕輪は奥田の長い腕をかいくぐりながら出入りし、いかに決定打を打ち込めるか。奥田はリーチを生かして箕輪を前で止め、入り際にカウンターを合わせたい。元東洋太平洋女子フライ級王者でメキシコでの暫定戦を含む3度の世界挑戦も果たせなかった箕輪、世界王座返り咲きを目指す奥田、ともに負けられない8ラウンドの戦いは再び接戦となりそうだ。
今年4月2日、鳴り物入りでプロ転向した和田まどか 【写真:ボクシング・ビート】
サウスポーの和田はデビュー戦でスピードとテクニックを存分に見せつけたが、フィニッシュには納得のいかない表情だった。葉月が倒した相手をどう仕留めるか。3戦目で世界王座獲りを狙う和田には内容も求められる。
WBO女子アジアパシフィック・アトム級王座決定戦、吉田里穂(RISE/21歳、4勝1分)と鵜川菜央(三迫/28歳、4勝)はジャブを軸に試合を組み立てる正統派同士、日本女子フライ級タイトルマッチ6回戦、王者でサウスポーの山家七恵(EBISU K’s BOX/32歳、6勝2KO1敗)と福家由布季(三迫/4勝2KO)は好戦派同士、日本女子バンタム級タイトルマッチ6回戦、元アマチュア全日本選手権覇者で王者の柳井妃奈実(真正/25歳、3勝1KO2敗)と古川のどか(北島/21歳、4勝)はパワーとスキルの戦いと色とりどり。イベントの模様は「BOXING RAISE」で後日配信される。
小林豪己の初防衛戦、山中竜也が再起
WBOアジアパシフィック・ミニマム級王者の小林豪己 【写真:ボクシング・ビート】
挑戦者でサウスポーのジョセフ・スマボン(比/22歳)は、2021年12月の6回戦デビューから6連勝(3KO)でチャンスをつかんだ。じわじわとプレスをかけ、機を見て打ち込むパンチには“ハンター”のニックネーム通りの威力が感じられる。左右に決定力のある小林とは緊張感あふれる展開になりそう。IBF7位、WBO9位、WBC10位と3団体で世界ランク入り。目標の世界に近づくためにも負けられない。
セミファイナルでは元WBO世界ミニマム級王者の山中竜也(真正/29歳、19勝6KO4敗)が再起。硬膜下血腫で一度は引退も、ルール改正により2021年12月に復帰。昨年5月、WBOアジアパシフィック・ライトフライ級王座を獲得し、2階級制覇での世界王座返り咲きに前進したが、初防衛戦でまさかの2回TKO負けを喫し、ベルトを失った。プリワ・タオスワン(タイ/21歳、5勝3KO4敗)との6カ月ぶりの再起戦で再び一歩を踏み出す。イベントの模様は「U-NEXT」で第1試合開始からライブ配信される。