今季こそ悲願のリーグ制覇を目指すDeNA 打線の鍵を握るのは「一塁・オースティン」
正捕手不在もプラスの貢献度を記録
DeNA野手:2023年ポジション別得点貢献度 【データスタジアム株式会社】
そして、その3選手に割って入る存在として注目なのが2022年のドラフト1位・松尾汐恩だ。今季は春季キャンプから一軍に帯同し、実戦を通して攻守で存在感を発揮。2月24日のオープン戦初戦でホームランを放つなど、開幕一軍入りへ猛アピールを見せている。
強打を誇る内野陣で求められる正遊撃手の存在
12球団で最も高い攻撃得点度を誇る二塁。全試合で4番を務めた牧が今季も打線の大黒柱だ 【写真は共同】
そして、チームにとって長年課題となっているポジションがショートだ。昨季は得点貢献度で大きなマイナスを計上してしまったが、キャンプから現在までに改善の兆しが見えつつある。オープン戦で2年目を迎える林琢真が攻守で存在感を示しているほか、ルーキーの石上泰輝が強打とスピード感あふれるプレーで好成績を残している。期待の若手には広い守備範囲が売りの森敬斗もいるが、先の2人がレギュラー争いは1歩リードしている状況。大きな弱点となっているショートの状況が改善するようだと、優勝争いも見えてくるところだ。
若手のアピール合戦が続く定位置争い
また、高い身体能力が売りの梶原昂希がオープン戦でチームトップタイの2本塁打を放ち、猛アピールを見せている。梶原は昨季二軍で外野手として非常に優秀な守備得点を記録しており、バッティングでこの調子を維持できるようであれば、攻守でチーム力の上積みが見込める選手である。昨季10年目にして初の規定打席に到達した関根大気や野手転向3年目の勝又温史などのレギュラー候補もいて、外野の選手層は厚くなったといっていいだろう。