西武は「先発4本柱」が大きな強みに 課題の外野を埋めるには、新外国人と若獅子の成長がカギ?
世代交代に成功した捕手陣
西武野手:2023年ポジション別得点貢献度 【データスタジアム株式会社】
また、昨季の4月に支配下登録された古市尊が二軍でOPS.825を記録。バットコントロールの良さを特徴としており、21歳という年齢的にも今後の成長に期待したい。そして、炭谷銀仁朗が2018年以来6年ぶりに古巣へ復帰した。バッティングでの貢献は望みが薄いものの、レギュラーの古賀を含めたバッテリー陣に豊富な経験を還元する役割が期待される。
二遊間を中心に堅い守備を見せる内野陣
そして、ショートは源田壮亮が開幕から約2カ月間の離脱があったものの、リーグトップの守備得点を記録した。入団2年目の児玉亮涼も広い守備範囲が持ち味で、バックアップも不安が少ない状況だ。そして、一塁では高い守備力でチームに貢献したマキノンがオフに退団。代わりに、メジャー通算114本塁打を記録しているアギラーがレギュラーとして予想される。打撃での実績は十分で期待も大きいところだが、守備力を含めた総合力でマキノンを上回る活躍を見せられるかは、注目したいポイントだろう。
不安の大きな外野陣
昨季は3ポジションいずれも大きなマイナスを計上してしまった外野陣。新外国人のコルデロはチーム課題の打力を埋められるか 【写真は共同】
その中で若手有望株として期待されるのが、長谷川信哉と蛭間拓哉の2人だろう。21歳の長谷川は昨季59試合の出場ながら、サヨナラ弾を記録するなど印象的な活躍を見せた。二軍では打率.332、OPS.880と好成績を残しており、今季はレギュラー定着に期待したいところ。2022年ドラフト1位の蛭間は、二軍で打率.298、OPS.827の好成績をマークした。ブレークが待ち望まれる2人ではあるものの、現在はともに二軍で調整中と状況は芳しくない。オープン戦では若林楽人と西川愛也が積極的に起用されているが、いずれも成績は低迷しており、今季も外野陣は大きな悩みどころとなりそうだ。打席数は非常に少ないが、近年振るわなかったベテランの金子侑司が打撃で存在感を示しており、出番を増やすかもしれない。
今年も若獅子打線をけん引する骨と牙
戦力面で恵まれているとは言い難いが…
課題となっている外野手でブレークを遂げる選手が現れるかどうかで、状況は一変するチーム編成となっている。