【JMCシリーズ】防府読売マラソン展望~JMCシリーズⅣ加盟大会。男子は東京2025世界陸上の代表選考レースが始まる~
【アフロスポーツ】
今大会はJMCシリーズⅣ(23年4月~25年3月)期間内のレースで、男子は「グレード1(G1)」、女子は「グレード3(G3)」に指定される。
東京2025世界陸上(25年9月開催)マラソン日本代表選考における内定1枠は、JMCシリーズⅣのチャンピオン(第108回日本選手権者)に与えられるため、今大会もシリーズランキングで上位を狙う有力選手がエントリーした。
なお、東京2025世界陸上マラソン代表の内定条件は、JMCシリーズⅣチャンピオンかつ参加標準記録(男子は2時間6分30秒、女子は2時間23分30秒)突破者または基準ワールドランキングで資格を得た競技者と定められている。
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◆JMCシリーズⅣランキング
男子は川内、竹内ら上位を狙う
【アフロスポーツ】
男子は前回覇者の川内優輝(あいおいニッセイ同和損害保険)がシリーズⅣランキングトップに立つ可能性がある。川内は昨年のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)を2時間9分18秒で走り、4位に入ったことで1282ポイントを獲得。さらに2時間8分32秒で優勝した前回大会で1325ポイントを加算しており、今大会は完走すれば2607ポイントが有効となり、同日開催の「福岡国際マラソン2024」の結果次第ではあるが、ランキングトップとなる。過去3度(シリーズⅠ~Ⅲ)のシリーズチャンピオンは2600~2700ポイント後半を獲得しているため、まずは2600ポイント超えでトップに立っておきたい。
今年は「左ハムストリング起始部腱損傷」による炎症が原因の坐骨神経痛との診断を受けてリハビリを続けていたが、11月17日には上尾シティハーフマラソンを1時間8分43秒で走破。今大会は身体の調子を伺いながらのフルマラソンになるだろう。
また、前回の防府読売マラソン大会で自己ベストの2時間8分40秒をマークした竹内竜真(NDソフト)も招待選手としてエントリーした。直近では11月3日の東日本実業団駅伝で最長区間(15.1km)の3区に出走して、区間15位だった。竹内はすでにJMCシリーズⅣ期間内で2401ポイントを保有しており、今大会は完走すれば、現在のランキングトップ(足羽純実/Honda)を上回ることができる。同じく招待選手の川内も完走した場合は、1336ポイント以上を獲得すれば、川内を逆転してトップに立つ可能性がある。ただし、今大会に出走する川内が完走して2607ポイントを確定した場合、竹内は1336ポイント以上で川内を逆転することとなる。自己ベストを狙っていけば、上位ランクインが見えてくるだろう。
このほか招待選手では、一昨年の防府読売マラソン大会で自己ベストの2時間8分29秒をマークして優勝した中村祐紀(住友電工)と、同じく一昨年2時間8分52秒で2位だった山本翔馬(NTT西日本)が、共に1214ポイント以上の獲得で現在のランキングトップを上回る。また、22年防府読売マラソン大会で2時間9分21秒をマークした國行麗生(大塚製薬)は、今大会で完走すればランキング6位(防府と福岡の結果次第で変動)、1203ポイント以上を獲得すれば、現在のランキングトップを上回ることができる。
招待選手以外のエリートランナーにも現在のランキング上位選手がエントリーしている。
2339ポイントでランキング2位に入っているのが熊橋弘将(山陽特殊製鋼)だ。今年3月の東京マラソンで自己ベストの2時間10分38秒をマーク。今大会1195ポイント以上を獲得すれば、現在のランキングトップを上回る。
また、ランキング5位の河村悠(自衛隊体育学校)、同9位の兼実省伍(中国電力)もエントリーしている。河村は前回大会で自己ベストの2時間10分57秒をマークしており、今大会は1179ポイント以上でトップに立つ可能性がある。
◆JMCシリーズⅣチャンピオンへ
女子招待選手に上杉、松下らエントリー
【アフロスポーツ】
東京2025世界陸上の参加標準記録(2時間23分30秒)を上回る自己記録を持つのは、上杉真穂(東京メトロ)と松下菜摘(天満屋)の2人。共に完走すれば、シリーズⅣランキングのトップに立つ可能性がある。
上杉は9月のシドニーマラソンを2時間29分18秒で走り、現在2355ポイントを保有。今大会完走すればこのポイントが有効となり、ランキングトップの川内理江(大塚製薬)を上回る。自己ベストは22年大阪国際女子マラソンでマークした2時間22分29秒。今大会の女子選手では唯一の2時間22分台の記録を持つ。10月にはプリンセス駅伝in宗像・福津で3区に出走した。
松下も22年大阪国際女子マラソンで自己ベストの2時間23分05秒をマーク。昨年のMGCでは5位に入り、1218ポイントを獲得。今年の大阪国際女子マラソンは2時間25分10秒で走り、1236ポイントを加算して、現在2454ポイントを保有する。
上杉と松下が共に完走した場合は、上杉が1265ポイント以上を獲得しなければ、松下がランキングトップに立つ。
このほか、今年の大阪国際女子マラソンで自己ベストの2時間29分44秒をマークした小林香菜(大塚製薬)、今年の東京マラソンで自己ベストの2時間31分38秒をマークした森田歩実(東京メトロ)が招待選手としてエントリーした。
また、第25回日本視覚障がい女子マラソン選手権大会も兼ねており、IPC(国際パラリンピック委員会)登録選手では、21年東京パラリンピックの金メダリスト、道下美里(三井住友海上)らがエントリーしている。
第55回防府読売マラソンは、12月1日10時40分にキリンレモンスタジアムソルトアリーナ防府前県道をスタート。田島で折り返してキリンレモンスタジアム陸上競技場をフィニッシュ地点とする42.195km。レース終盤に向けてアップダウンが続くコースをランナーたちが駆け抜ける。
【大会概要】
開催日程:2024年12月1日(日)
コ ー ス :防府読売マラソンコース
(日本陸上競技連盟・ワールドアスレティックス/AIMS 公認コース)
ハッシュタグ:#防府読売マラソン #JMCシリーズ #東京2025世界陸上への挑戦
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