“野球一本”岡本和真のプロ10年目への決意  「正直、もっと打てた」から「チームを勝たせたい」へ

三和直樹

27歳となった巨人・岡本は、自らの成長を感じながらプロ10年目のシーズンへ向かう 【GENTA HIGASHI】

 巨人軍の「第89代4番打者」にして「第20代キャプテン」である岡本和真。プロ野球史上最年少となる22歳での「3割30本塁打100打点」を達成し、6年連続でシーズン30本塁打も達成している男は今季、節目のプロ10年目を迎える。“ビッグベイビー”から“若大将”へと成長し、新たに『野球一本 DAZN BASEBALL』のアンバサダーにも就任した27歳に、今季の意気込みを聞いた。

「もっと行けたなって」

――今季が節目のプロ10年目のシーズンになります。自主トレ、キャンプと、どのようなテーマを持って過ごしましたか?

 毎年、体の機能を上げながら、まずは怪我しないことが大事だと思っているので、そういう部分でトレーニングだったり、フィジカルの方に重きを置いてやってます。例年よりも動けてるんじゃないかなと思っています。

――去年はWBCがありました。今年はじっくりやれているなという部分は、そしてWBCの経験が生きている部分はありますか?

 そうですね。今年はオフシーズンから時間があったので、 じっくりとイチからできてるなっていう実感はあります。(WBCを経験して)やっぱり、一流の選手たちの近くで過ごしたことによって、「あ、こういうことやってるんだ」とかは思いました。他球団の一流選手の練習とか調整っていうのを見る機会っていうのはなかなかないので、そこで自分に足りない部分だったり、もっとこうしないとっていう部分は感じることができました。

――昨季、個人としては140試合に出場して、打率.278、41本塁打、93打点という成績を残しましたが、改めてその数字をどう感じていますか?

 うーん、もっと行けたなっていうのは正直なところですし、チームとしてももっと行けたなっていうのがありますし、「今年もっと頑張ろう」って思えるようなシーズンだったなと思います。

――その中でも41本塁打がキャリアハイ、OPS.958はリーグトップでした。この辺りの数字に表れた部分で、自身の成長を実感できた部分もあったのでは?

 まぁ、例年とは違うホームランが出たりとか、ヒットが出たりとかはありましたし、そういうバッティングができたのは良かったですけど、 正直、もっと打てたなって…。OPSも最後に下がりましたし、ホームランも止まってしまって、打率も落ちてしまった。改めて打点にもこだわりたいですし、もっとできたかなと思います。

キャプテン継続の中での監督交代

岡本は昨季に続き、阿部新監督の下でもキャプテンを務めることになった 【写真は共同】

――昨年、それまでと変わった部分と言えば「キャプテン」に就任したことがあります。ユニフォームの「C」マークはもう慣れましたか?

 そうですね。もう違和感ないというか…。去年のシーズンの途中ぐらいからはもう忘れるぐらいにはなっていたんですけど、これまで以上にしっかりやらないといけないなという風に思っています。

――今年もキャプテンを継続するという中で、やってみたいことはありますか?

 う〜ん。いや、今年は本当、チームを勝たせたいなって。本当、いつにも増して思っています。去年の悔しさっていうものが強くありますし、キャプテンであり、4番も打たせてもらっているので、自分がチームを背負わないといけないなと思っています。自分自身、ここ2年は思うように打点を挙げられていないんで、 やっぱり4番としては、しっかりとランナーを還せるバッティングをしたいなと思っています。

――そして今オフの大きな変化が監督交代です。改めて原辰徳監督から学んだことは?

 ドラフトで自分を選んでもらって巨人に入団できましたし、いろいろと近くで勝負勘であったり、厳しさであったり、勝つことの喜びであったり、いろんな部分を見さしてもらったなって思います。自分自身、すごく成長できたと思いますし、その経験を生かして、今度は阿部(慎之助監督)さんを勝たせたいなと思っています。

――阿部監督から言われていること、阿部監督になって変わったと感じる部分などはありますか?

 チームを勝たせられるように頑張ろうっていう話を何度もしてもらっているので、本当に僕も今年1年、全力で、チームのためにやりたいと思っています。選手もそうですけど、コーチの方もフレッシュな顔触れになって、チーム全体として若く、元気に、常に明るく前向きにできているんじゃないかなと思っています。

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著者プロフィール

1979年1月1日生まれ。大阪府出身。学生時代からサッカー&近鉄ファン一筋。大学卒業後、スポーツ紙記者として、野球、サッカーを中心に、ラグビー、マラソンなど様々な競技を取材。野球専門誌『Baseball Times』の編集兼ライターを経て、現在はフリーランスとして、プロ野球、高校野球、サッカーなど幅広く執筆している。

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