セ・リーグ6球団の補強診断 活発なストーブリーグで唯一のA評価となったチームは?

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DeNA 評価C

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 三浦大輔監督が就任して4年目となるDeNA。球団のレジェンドのもとリーグ優勝を成し遂げたいところだが、今オフは主力選手の退団が目立っている。エースの今永昇太がポスティングシステムを利用してメジャーへ移籍したことに加え、メジャー復帰を目指すバウアーも現時点では自由契約となっている。FA権を行使した石田と再契約を結んだのは救いであるが、先発陣は大きな柱を欠くこととなった。この厳しい状況で期待がかかるのが新外国人のジャクソンである。平均で150キロを超えるストレートとキレのある変化球を持ち合わせており、ヤクルトで活躍するサイスニードと同等かそれ以上の活躍が期待されるだろう。

 戦力低下が予想される投手陣だが、奪三振能力に優れるケイとウィックの新外国人のほか、実績十分の森唯斗や二軍で好成績を残したアンダースローの中川颯らを獲得した。今後バウアーとの再契約が叶うようであれば、今永を欠いても十分に戦える陣容となるだろう。

 一方の野手陣では、ドラフト会議で野手の目玉であった度会隆輝の獲得に成功している。ルーキーで最高評価を受けるバッティングに加え、内外野をこなせるユーティリティー性も魅力のスター候補だ。このほか新人では、チームの課題である遊撃手に石上泰輝、さらに不足している長距離砲候補として井上絢登を加えた。将来を見据えたバランスの取れた補強ができたものの、主軸候補のオースティンはケガでの離脱が多いことから、助っ人スラッガーがもう1枚欲しいところだ。

広島 評価C

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 就任1年目の新井監督のもと、昨季は2位でフィニッシュした広島。20代前半の主力投手が少ないチーム事情もあり、ドラフト会議では支配下で指名した5選手のうち4人が大学生投手だった。ドラフト1位の常廣羽也斗は即戦力投手として完成度が高く、2020年に新人王に輝いた森下暢仁のような活躍が期待される。ドラフト2位の高太一もキレのある直球が売りの左腕で、数年後には床田寛樹に並ぶローテーション投手として期待される。

 また新外国人のハッチは平均150キロ台の速球に変化球の質も高く、ローテーション投手として活躍が期待できるだろう。西川龍馬のFA移籍に伴う補償では、将来性を見込まれて高卒2年目の日高暖己が獲得されている。アンダーソンやターリーの退団はあったものの、投手陣は充実した補強を行えた。

 一方の野手陣では、打線の中軸を担っていた西川がFAでオリックスへ移籍。加えて、一昨年4番を務めたマクブルームと、昨季チーム最多の19本塁打を放ったデビッドソンが自由契約となった。代わりに、ユーティリティー性が売りのレイノルズとパンチ力が自慢のシャイナーを獲得したが、退団した助っ人野手と比較して海外での実績が上回るような選手ではなく、活躍は未知数なところ。さらに、菊池涼介や秋山翔吾、野間峻祥といったレギュラー陣は年齢的にシーズンを通したコンディション維持が難しくなりつつある。外野には末包昇大や中村奨成といった有望株が控えているが、内野は新外国人に頼らざるを得ない編成となっている。新外国人の働きによって得点力が大きく左右されそうな布陣のため、彼らが日本球界に適応できるかどうかがシーズン順位をも占うことになりそうだ。

阪神 評価D

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 生え抜き中心のチーム編成で、38年ぶりの日本一を果たした阪神。優勝の原動力となった主力には20代の選手が多く、今季はもちろんのこと将来的に見ても戦力が充実していることもあってか、今オフは目立った補強がなかった。投手陣では馬場やケラー、ブルワーといった一定の活躍を見せたリリーフ陣が退団した代わりに、即戦力として期待される新戦力が数多く加わっている。新助っ人には160キロ超の速球が武器のゲラを加え、ドラフト会議では2位指名で最速159キロの椎葉剛、5位指名で社会人出身の石黒佑弥を獲得。現役ドラフトでは、昨季オリックスで16試合に登板した漆原大晟を加えた。昨季リーグ屈指の安定感を見せた救援陣は顔ぶれが変わったものの、今季も層の厚い陣容になるだろう。

 また、ドラフト1位では青山学院大の下村海翔を指名した。昨季ブレークを遂げた村上頌樹に近いタイプで、制球力や変化球など完成度が高く、1年目から先発ローテーションの一翼に割って入るかもしれない。

 一方の野手陣は、ドラフト会議で高校生内野手を2名獲得したほかに補強はなかった。注目すべきは、活躍したとは言い難いノイジーとミエセスの両助っ人と契約を延長した点である。これはチームが来日2年目を迎える両者の日本球界への適応に期待した面もあると思われるが、外野手に有望な若手選手が数多く控えているも関係しているはずだ。一軍で存在感を示した小野寺暖や前川右京のほか、二軍で好成績を残した野口恭佑など、昨季活躍を見せた森下翔太に続くレギュラー候補は多い。昨季以上の上積みを求めて新外国人に出場機会を投資するのではなく、既存戦力の競争を促すような編成となった。外野手のポジション争いは、春季キャンプから注視したいポイントだろう。

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日本で唯一のスポーツデータ専門会社。 野球、サッカー、ラグビー等の試合データ分析・配信、ソフト開発などを手掛ける。

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