今夏の高校野球「フォロー増加数」トップ20は? 波乱&激戦の地方大会を振り返る【20位~11位】

三和直樹

開場100年のカウントダウンが始まった甲子園球場。今夏はどのようなドラマが生まれるのだろうか 【写真は共同】

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 その中で今夏、波乱&激戦が続いた地方大会で、最も「フォロー数」を増やした高校はどこなのか。甲子園に出場する49の代表校が出揃った段階でランキングトップ20を発表し、各チームの地方大会での戦いぶりを振り返りたい。まずは20位から11位だ。

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20位:社(兵庫)

2年連続2回目の夏甲子園出場

 昨年、夏の甲子園初出場を果たした公立校は、2回戦で東灘を9対0で下すと、3回戦でも伊丹西を7対0と寄せ付けず。4回戦の神港学園は9回に相手の反撃をあったが8対5で勝利。続く5回戦では姫路飾西を6対1、準々決勝では市川を10対3と危なげなく下して勝ち上がった。

 ベスト4からは1点差の接戦だった。準決勝では神戸国際大付を相手に延長タイブレークの末に2対1のサヨナラ勝ち。先発の高橋大和(3年)が延長10回を一人で投げ抜いた。そして公立校対決となった明石商との決勝戦では、白熱のシーソーゲームの末に9回裏に藤井竜之介(3年)のサヨナラ打で決着を付け、3季連続の甲子園出場を決めた。

 甲子園では昨夏は1勝止まりで、今春は初戦敗退だった。勝負強さに磨きをかけ、勢いに乗った状態で乗り込む聖地の舞台。地元の大声援を背に、上位進出を目指す。

19位:花咲徳栄(埼玉)

地方大会決勝敗退

 あと一歩だった。昨秋は県2回戦敗退、今春の地方大会も3回戦で敗退したチームは今夏、2回戦で岩槻を16対0、3回戦で川口工を7対0、4回戦で朝霞西を16対0、5回戦で叡明を12対0、さらに準々決勝でも秀明英光を10対0と圧倒。5試合で61得点無失点という完璧な内容でベスト4入りした。

 一転、春王者の昌平と対峙した準決勝では激戦となったが、3番・石塚裕惺(2年)の本塁打から反撃し、5回に5番・増田空(3年)、6番・斉藤海(3年)のタイムリーで逆転に成功。相手の反撃を継投でかわして7対6で勝利した。しかし、決勝では宿敵・浦和学院に2対7の完敗。激戦から中1日で迎えた決勝戦で投手陣に疲れが見え、打線も13安打で2得点と繋がらなかった。

18位:創価(西東京)

地方大会準々決勝敗退

 2007年夏以来の甲子園出場を目指した。今夏の初戦となった3回戦では片倉に3回まで3対5とリードを許しながらも4回に主将の鈴木敏幸(3年)のタイムリーなどで逆転して11対6で勝利。4回戦では世田谷学園と点の取り合いとなり、8対8の延長タイブレークの末に12対8で辛うじて勝利を掴んだ。

 続く5回戦では東大和南を12対0で一蹴したが、準々決勝の明大中野八王子戦では3対3で迎えた5回に打者11人の猛攻に遭い、一挙6失点で3対9の敗退となった。過去2年の夏は、ともに日大三に敗れていたが、今夏は日大三とのリベンジマッチの手前で力尽きることになった。

17位:九州国際大付(福岡)

2年連続9回目の夏甲子園出場

 雨の影響も受けた波乱続出の福岡大会を苦しみながらも制した。2回戦で嘉穂総合を8対1、3回戦で門司大翔館を10対0、4回戦で三池工を11対1で下して順当に勝ち上がる。だが、5回戦以降は苦戦の連続だった。

 久留米商との5回戦は9回裏2死まで追い詰められたところからの同点、逆転打で2対1のサヨナラ勝ち。続く準々決勝で祐誠を4対1で下した後、準決勝では大牟田と再び1点を争う激戦の末に再びサヨナラ勝ち。そして決勝では、東筑を相手に左腕エースの田端竜也(2年)が2安打1失点の好投を見せ、2対1で勝利して2年連続の夏の聖地行き切符を手にした。

 2年生エースの田端は決勝も含めて4試合連続完投のタフネスぶり。プロ注目の強打者・佐倉俠史朗(3年)は、今夏の地方大会ノーアーチながら打率.435とヒットは出ている。苦しんだ分だけチームは強くなったはず。その力を手に、同校最高成績の甲子園ベスト8越えを目指す。

16位:智弁学園(奈良)

2年ぶり21回目の夏甲子園出場

 近畿大会王者として臨んだ今夏も、圧倒的な力を見せ付けながら地方大会を勝ち抜いた。2回戦からの登場で香芝を14対0で下すと、3回戦では桜井を相手に6回表に4点を奪われて4対4の同点に追い付かれながらも、その裏にプロ注目の1番・松本大輝(3年)の3ランですぐさま引き離して7対4の勝利。続く準々決勝では高田を13対2を一蹴し、さらに準決勝でも橿原学院を9対2と大差で退けた。

 決勝でも“強さ”は傑出していた。高田商を相手に松本が先頭打者弾を含む2本のホームランを放ち、計12安打で8得点を奪うと、投げては藤田健人(3年)が2回無失点、中山優月(3年)が7回1失点と好投して8対1の快勝を収めた。打線は最終的に、奈良大会タイ記録となる12本塁打をマークした。

 智弁和歌山との「兄弟校対決」に敗れて準優勝となった2021年以来の夏の甲子園。このまま連勝街道を歩み続けて頂点に立つだけの「実力」と「勢い」を持って聖地に乗り込む。

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著者プロフィール

1979年1月1日生まれ。大阪府出身。学生時代からサッカー&近鉄ファン一筋。大学卒業後、スポーツ紙記者として、野球、サッカーを中心に、ラグビー、マラソンなど様々な競技を取材。野球専門誌『Baseball Times』の編集兼ライターを経て、現在はフリーランスとして、プロ野球、高校野球、サッカーなど幅広く執筆している。

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