「もっと多くの人に“バファローズ沼”にハマってほしい」 オリックス広報が手がける「蔵出しノート」とは
【オリックス・バファローズ公式HPより】
2022年6月に「蔵出しノート」を立ち上げ、ほとんどの記事の取材・執筆を手がけるのがオリックス・バファローズ広報宣伝部の西田光さん。球団広報ならではの視点で、日々どういった思いで取材・執筆し、記事を届けているのか。「蔵出しノート」を通じて発信したいことを聞いた。
“メディアが取り上げない視点”で深掘りしたい
実は学生のときに京セラドーム大阪でビールの売り子をやっていたんです。でも、そのときはそこまで野球が好きというわけでもなかったんですよね。大学を卒業して新聞社で記者をしていたときに、敦賀気比高校がセンバツで優勝したのを目の当たりにして。そこですごく感動して「野球って面白いな」って改めて感じたんです。その後、出身地の大阪に戻ることになったのを機に今の仕事に就きました。
今は、球団広報としてプレスリリースの作成をしたり、取材の窓口としての対応などをしています。チームが日本一になったときはもう大変で(笑)。昨年からは「蔵出しノート」の取材と記事執筆も担当しています。
――「蔵出しノート」はどういったきっかけで始めたのでしょうか。
球団に入って3〜4年たち、「そろそろ今の業務にプラスして自分ができることをやっていきたい」と思って始めました。球団としては、すでにSNSなどで動画や写真を使って発信していましたが、文章だから伝えられることがたくさんあると常々思っていて。文章だと、選手はともかく、球団スタッフにも登場してもらいやすいんです。なので、あまり表に出ていない球団の魅力をファンの皆さんにもっと伝えられるのではないかと考えています。
――「蔵出しノート」ではどんなネタを取り上げて取材しているのでしょうか。
SNSで話題になっていることや、ファンの皆さんはまだ知らないけど「これは面白いから知ってほしい」と思うことを取り上げるようにしています。ネタは私の頭の中に常にいくつかあるのですが、最終的には尊敬する広報の大先輩に相談して決めています。球団で34年働いている花木聡さん。やっぱり経験と知識が違うし、視点も面白いんですよね。すごく勉強させてもらっています。
最近だと、メディアでも話題になった「キングオブコンビ」のポスター制作の裏側は、たまたま社内で見かけて「なんかむっちゃおもろいことやってるなぁ」と思って取材させてもらいました。取材とはいえ、同じ会社の社員同士だから話しやすいし、信頼してもらいやすいと思うんです。だからこそ、メディアが取り上げない視点で球団の深掘りができることを取材して記事にしたいと考えています。
――広報の皆さんが選手をインタビューする記事も好評だそうですね。
選手と接する機会の多い佐藤達也広報や山本和作広報には、選手インタビューをお願いしています。選手の“素”の言葉を引き出すのは、やっぱり現場の広報だからこそできることで。広報宣伝部の皆さんにも助けられながら、いい記事を作ることができています。
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