狙うは頂点のみ。日本女子、「打倒・中国」で世界一へ
2度目の表彰台に挑む平野は静かな自信
公開練習での口ぶりからも充実ぶりが感じられた平野 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】
木原と長﨑の「Wみゆう」は世界選手権個人戦には初出場となるが、ジュニア時代から数多く国際大会に出場しており、経験値は十分。昨年の世界選手権団体戦でも、2人揃って決勝の舞台でプレーしている。木原は昨年、世界ランクを一時13位まで上げた。技術、戦術の吸収力が高く、剛柔織り交ぜたプレーはまだまだ進化中。どんな場面でも物怖じしないメンタルも大きな武器だ。
長﨑は国際大会での成績が伸び悩んだ時期もあるが、世界選手権前最後のWTTで3位に入賞。5月の全農CUPでも伊藤を破った。持ち前のパワーだけに頼らず、プレー全体の精度を高めてきた成果が徐々に現れている。また、木原と長﨑は女子ダブルスにも出場。2019年のグランドファイナルでは、世界王者ペアの孫穎莎/王曼昱を破って優勝を果たすなど、初出場ながらメダル獲得の可能性も十分にある。合宿でもダブルス強化に力を入れており、「バンコクのWTTでは、感覚的にズレている部分があった。合宿で時間をかけて練習することができて、(ペアでの感覚が)戻ってきた」(長﨑)と手応えを口にした。
世界1〜5位を中国が独占。他国の注目選手は?
世界ランク1位の孫穎莎は初のビッグタイトルを狙う 【写真:ロイター/アフロ】
中国、日本以外では鄭怡静(チャイニーズタイペイ)が好調。今年に入って伊藤、早田を破るなど、一時期の不調を抜け出し上昇気流に乗っている。高い攻撃力を誇るディアス(プエルトリコ)も今大会のブレイク候補。昨年は日本に滞在して練習を積んだが、武者修行の成果を発揮したい。また、このところ元気のない韓国だが、幼少期から期待を集めた18歳の申裕斌が着実に強くなっており、上位進出を狙う。